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佐藤浩市主演、渡辺謙共演で「Fukushima50」製作(2018.11.27)

若松節朗監督が東日本大震災時の福島第一原発事故を描く「Fukushima50」(松竹、角川配給)の製作が決定し、主演に佐藤浩市、共演に渡辺謙を迎え、2020年に全国公開される。

原作は90人以上の関係者の取材を基に綴られた門田隆将によるノンフィクション「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」(角川文庫刊)。2011年3月11日、マグニチュード9・0、最大震度7という日本で観測史上最大の地震が発生し、太平洋からの巨大津波が福島第一原子力発電所を襲う。1・2号機当直長の伊崎利夫は次々に起こる不足の事態に対して第一線で厳しい決断を迫られ、所長の吉田昌郎は現場の指揮を執りつつ、状況を把握していない本社とのやり取りに奔走。福島第一を放棄した場合、避難半径は250キロ、対象人口は5000万人にのぼり、その中で現場に残り続けた約50人の従業員を海外メディアは“Fukushima50”と呼んだ。死を覚悟して発電所内に残った職員たちは、家族と故郷を守るため、いかにして未曾有の大事故と戦い続けたのかを描く。角川歴彦製作代表は「無名の人々が報道では知り得ない努力をしていたことを伝えるべきだと感じ、今回のドラマの中核に据えました。そこには映画ならではの感動があり、皆さんにご覧いただくと共に、日本人として誇りに思うべき彼らの姿を、尊敬の念を持って後世に残したいと考えております」とコメント。若松監督も「あの時、現場にいた者しか知り得ない真実を描いて行こうと思っています。スタッフ、キャスト一同全力で準備を進めています。沢山の方に注目していただける映画になるよう、強い覚悟で臨みます」と意気込んでいる。また、伊崎を演じる佐藤は「忘れる事で前に進む、失敗しても何度もトライする、それは生き物の中で人間だけが出来ることです。しかし絶対に忘れてはいけない、繰り返してはいけない事があります。あの日あの時、どういう状況に我々が、日本があったのか?その事を思い出し、明日のそして後世の為の映画を若松監督、渡辺謙さんたちと一緒に確認しながら作りたい」と語り、吉田を演じる渡辺は「今もなお苦しみの続く福島の方々の思いを受け止めながら『沈まぬ太陽』以来の若松監督、そして浩市くん、素晴らしいキャストと共に緊迫感溢れる画を積み重ねていきたいと思っています。ご期待下さい」としている。撮影は11月末に開始し、来年1月末にクランクアップ予定。

(11月25日付 日刊興行通信より)

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