ニュース

「日本建築の美を追求し災害時には帰宅困難者3000人も収容」歌舞伎座外観デザイン発表(2011.04.06)

松竹(株)と(株)歌舞伎座は、平成25年春に竣工予定の第5期歌舞伎座の外観デザインを4月5日(火)に発表した。今回の建替えの主眼は歌舞伎の殿堂である「歌舞伎座」の継承。松竹の迫本淳一社長は「東日本を襲った地震の被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。このような時期にデザイン発表会を行うことを苦慮いたしましたが、日本人の心の故郷と言っていただき、ご関心を寄せていただいている劇場ですので、そのデザインを一時も早く皆様にお伝えしようということになりました」と語った。

今回の建替えは、劇場と賃貸オフィスビルを併設した建物(地下4階~地上29階)として、昨年10月から新築工事に着工している。劇場の外観は、歌舞伎座を引き立てる日本建築の美を追求したデザインとなり、劇場部分はこれまで親しまれてきた瓦屋根、唐破風、欄干等の特徴的な意匠をはじめ、第4期歌舞伎座のデザインを踏襲する。オフィスなどが入居する高層部分については、歌舞伎座を引き立てる背景となるよう、日本建築の捻子連子格子をモチーフとした柔らかな陰影のある外装となる。

歌舞伎座の大谷信義社長(松竹会長)は「劇場内のバリアフリー化、トイレの増設など環境の向上を目指し、地下鉄との直結など公共機能も備え、耐震性もより追求いたします。防災面では、地震などの際の帰宅困難者に一時避難していただくよう、地下広場や劇場の客席、ロビーを開放し、食料や防災用具も備え、より多くの皆様のお役に立てる施設にしたいと考えております」と明かした。首都圏で震災や停電などが発生した場合には、3000人の収容が可能になるとしており、自家発電装置も備えるなど防災面にも力を入れる。

また、外観デザインを担当した隈研吾氏は「江戸時代から愛されてきた歴史と時間を継承していくため、松竹はじめ歌舞伎俳優、劇場のスタッフの方々と密接に意見を交わして設計してきました。俳優の方々からは『床が大切』だと言われ、コンクリートに板を敷いただけの床では疲れるということを伺い、そういったところで劇場の良し悪しが決まるのだなと。柔らかい床を目指さなければいけないことに気付かされました」と語った。

公開情報 公式サイト:http://www.kabuki-za.co.jp/

バックナンバー

ページのトップへ