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吉高の衝動的芝居を受け止めるソル・ギョングの懐の深さ!オムニバス映画「カメリア」会見(2011.08.10)

昨年の第15回釜山国際映画祭でクロージング上映されたオムニバス映画「カメリア」の一編『Kamome』の行定勲監督と主演の吉高由里子が8月10日(水)記者会見を行った。本作は、タイのウィシット・サーサナティアン監督作『IRON PUSSY』、日本の行定勲監督作『Kamome』、韓国のチャン・ジュナン監督作『LOVE FOR SALE』という釜山を舞台に繰り広げられる三つのラブストーリーで構成され、釜山国際映画祭と釜山市により製作された。タイでの公開は9月、韓国での公開は11月に決定している。

行定監督は「初めて外国で撮った映画で、日本でどうしても公開したいという想いが強かった」と語り出し、今回の作品の製作経緯について「韓国映画界を牽引されてきた釜山国際映画祭のキム・ドンホさんが映画祭委員長を勇退されるということで、アジアの監督たちによる記念作品を作って欲しいとオファーをいただいた。僕にとっては恩人のような映画祭で、2000年に『ひまわり』という作品で国際批評家連盟賞をいただき、それが無ければ『GO』も作らせていただけなかったと思う」と語り、釜山映画祭との深い繋がりを明かした。

吉高は作品のタイトルにもなっているカモメという少女の役で、「韓国の夜に突然現れる謎の女の子」と役柄について明かし、「できる限り『虚』『無』の状態でいてくれと監督からは言われました」と話し、韓国での撮影については「寒い時期の撮影で、日本ならスタッフさんにストーブを持ってきていただく感じですが、韓国のスタッフは体で温めてくれるような感じで」と抱きしめられるしぐさを見せ、体当たりで現地スタッフとコミュニケーションを取っていた様子。

行定監督はそんな吉高について「僕ら以上に韓国のスタッフの気持ちを惹き付けていた。6日間滞在し、最後の方に撮影をして吉高は帰ったが、(共演の)ソル・ギョングも『由里子が居たところにポッカリと穴が空いた』と言ったくらい、彼女が居ることで現地の人たちとの絆を繋いでもらった」と自身のキャスティングに満足感を示した。

吉高にとっては初の海外参加作品となったが、撮影現場では「遠くから放し飼い」状態だったようで、「水槽とかの枠の中ではなくて、大空で泳ぐ鯉のぼりみたいでした。でもピアノ線みたいな見えない糸で繋がっていて、監督は要の部分はピタっと教えて下さる方でした。カモメは水とか風のように、掴んでも手を広げたら残らないような感じで、触れているけど形が見えない。人の気持ちと同じかな」と話し出したものの「着地点がよくわからなくなってしまった・・・」と惚け、「吉高さんが頭がいいように、記者の皆さんで締めくくっておいてください」と記者陣に丸投げ。

また、吉高の相手役を務めたソル・ギョングについて行定監督は「若手の俳優たちはセリフについて『韓国ではこんなことは言わない』などアイデアを出してきたが、ソルは違っていた。静かに彼らを制して、『日本人の情緒がシナリオには描かれているのだから、韓国人が見ても遜色ないように演技するのが僕達の仕事だよ』と言った。それからは、セリフを変えることもなく、全部ソル・ギョングのものになっていた。吉高の衝動的な芝居も受け止めながら戻して行く。カメラマンも『何を撮っても映画だ』と語ったくらい、ソル・ギョングはアジアを代表する俳優だと実感した」と絶賛。

吉高も「絶対的な安心感があって、茶目っ気もちゃんとある人。アドリブで笑わせてくれたり、心を和ませてくれたり。役の衣装のまま現場に来て、そのままの姿で帰って行く。どうしてかと聞いたら『撮影中はこの役の人でしかいられない』と言われ、『カッコイイ!』と思った。日本で私もやってみようかなと思うくらい。また何かご一緒する機会があったら嬉しい。カムサハムニダー」と締めくくった。

公開情報 東映配給「カメリア」は2011年10月22日(土)から新宿バルト9他公開
公式サイト:http://camellia-movie.net/

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