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「僕たちは世界を変えることができない。」の向井理が日本外国特派員協会で英語のスピーチ(2011.09.14)

向井理が“大切な第二の家族の国”と呼ぶカンボジアで撮影を敢行した「僕たちは世界を変えることができない。But, we wanna build a school in Cambodia.」の試写会が日本外国特派員協会で9月13日(火)に実施され、その後、プロデューサーの近藤正岳氏と向井理を迎えた記者会見が行われた。会場に詰め掛けた外国人記者からは活発な質問が飛び交い、ある女性記者からは「大ファンなのに映画に出ているのが向井さんだと気付かなかった。それくらい作品によって表情が違う!次回作は?」など熱烈なラブコールも飛び出した。

カンボジアに小学校を建てるために募金プロジェクトを立ち上げた医大生・葉田甲太が、ノリで始めたこの活動の中で、恋や友情、社会の問題に直面し、自分自身を見つめ直していく姿を綴った「僕たちは世界を変えることができない。But, we wanna build a school in Cambodia.」は、2008年に自費出版され大反響を呼んだ。このノンフィクションを、「バトル・ロワイアルII[鎮魂歌]」の深作健太監督が映画化。

深作監督は現在マレーシアで新作を撮影中ということで、監督に代わって登壇した近藤プロデューサーがまず英語で挨拶。そして向井は「この映画は事実に基づいていますが、どうカンボジアで学校を建てるかということだけでなく、努力することや思いやりを持つことの大切さなどを描いています」と英語で外国人記者たちに語りかけた。

本作を企画したきっかけについて質問された近藤プロデューサーは「ここからは得意の日本語で」と場内を笑わせ、「最初に、大学生が書いたこのドキュメンタリーを佐藤現プロデューサーが見つけてきて、僕に紹介してくれました。非常に面白い内容で、今の大学生が考えている生々しい思想が描かれていると思いました。でも映画にするには、誰がこの大学生を演じるかが問題で、無名の人を起用しようかとも思いましたが上手くいきませんでした。最終的に偶然にも向井さんのプロフィールで“第二の家族がカンボジアにいる”と知り、彼の起用はベストではなくオンリーのキャスティングとなりました」と明かした。

また、「この映画に出演して価値観が変わったという部分はある?」と聞かれた向井は「沢山価値観は変わりましたが、ボランティアに対する見方が変わりました。結局、自己満でいいんだなと。誰かのため何かするのは素晴らしいことですが、映画の中でも子供たちの笑顔に象徴されるように、物質的なものではなくて精神的なやりとりがあると思いました。ボランティアという言葉が身近に感じられるようになって、助け合いの延長なのかと感じました」と語った。

外国特派員協会での会見ということもあって「将来の夢としてハリウッドや海外で活躍したいといった夢はりますか?」と質問された向井は「今のところ自分の英語が通用するとは思わないし、もし海外からのオファーがあっても時間の余裕が無いと・・・」としたものの、オファーが無きにしもあらずなことを匂わせ、「もっと(英語を)ポリッシュしないと(磨かないと)。海外と比較することで見えてくる日本や自分自身もあると思う。海外への興味はあるので、機会があればやってみたいです」と野望もチラッと覗かせた。

また、向井はツールスレン博物館やキリング・フィールド、シェムリアップ州立病院のエイズ病棟などでの撮影を体験して「台本上にはセリフが無く、自分が聞きたいことを聞いて、答えてもらう方式で演じ、自分の素は出していないと思っていますが、エイズ病棟では実際の甲太たちのようにフレンドリーに話しかけることができず、どこに目を向けていいかわからず、ショックとか一言で言い表せなかった」と明かし、「ツールスレンで空を見上げるシーンがあるんですが、ポルポトの時代にも人々は同じ光景を見ていたのかと思うと、人間の恐ろしさや、自分が捕まえる側になっていたかもしれないという、いろんな怖さを感じました」と神妙な面持ちで語った。

最後に深作監督からのメッセージとして向井は「日本人が撮った作品ですが、カンボジアという国を通して日本を描いています」とし、「日本が大好きだし、今の日本を変えたいとか大きなことは言えないけど、今、この映画を観て、自分の置かれている環境を見直すのにいいんじゃないかと思います」と締めくくり、大きな拍手で外国人記者たちから見送られた。

公開情報 東映配給「僕たちは世界を変えることができない。But, we wanna build a school in Cambodia.」は2011年9月23日(金・祝)から全国公開
公式サイト:http://www.boku-seka.com/

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