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樹木希林が美女と野獣の親子にツッコミ、監督はタジタジ・・・「ツナグ」完成披露会見(2012.09.11)

吉川英治文学新人賞を受賞した直木賞作家・辻村深月の同名小説を映画化した「ツナグ」の完成披露会見が9月11日(火)に行われた。本作で映画単独初主演となる松坂桃李をはじめ、樹木希林、桐谷美玲、橋本愛、大野いと、遠藤憲一、八千草薫、そして「ROOKIES-卒業-」等の平川雄一朗監督が登壇。松坂は「作品を観終わってすぐ、親に電話して沢山話し、日頃言えなかった『ありがとう』が言えるようになりました。そんな気持ちにさせてくれた作品が、沢山の人に届くと嬉しい」と挨拶した。

本作は、死者との再会を望む人々と、その仲介を司る使者“ツナグ”として、他人の人生に深く関わっていく一人の少年の葛藤と成長を描いた物語。「たった一人と一度だけ、死者との再会を叶えてくれる人がいるらしい」そんな噂を聞き、半信半疑で“ツナグ”見習い中の高校生・歩美のもとに来る人々は、癌で亡くなった母に会うことを希望する中年男性や、喧嘩別れをしたまま自転車事故で死んでしまった親友に聞きたいことがある女子高生、プロポーズ直後に突然失踪した恋人のことを信じて待ち続けているサラリーマンなど様々。

脚本も手掛けた平川監督は「企画からもうすぐ2年ですが、このスピードで出来る映画もなかなか無く、ちょうど3・11の震災もあって、生と死が身近に感じられ、撮影しながら矛盾を感じることもあったのですが、自分たちに出来ることは映画やドラマを作ることだと感じました。生きること、死ぬことをテーマにしているので、『一生懸命やらなきゃ』というのが心にありました。この想いが一人でも多くの人に届けばと思います」と語った。

唯一、全てのエピソードの登場人物との共演を果たした松坂は「皆さんとの共演は財産です。主演というプレッシャーが無かったのは皆さんのお蔭。一緒にお芝居を共有できたのは、僕の役者人生においても今後10年、20年やっていって振り返った時に、『今の僕が生かされている』と思えるんじゃないかというくらい、濃密な時間を過ごせました」と目を輝かせた。

そんな松坂の印象について聞かれた祖母役の樹木は「こんなにそばにいる人を褒めたりするのは照れるので言えません。監督が一番気合を入れたのはこの3人の若い女性たち(桐谷、橋本、大野)のシーンで、もういいんじゃないかって言うくらい、粘って、粘って、凄いなぁって思って」と平川監督に話を振ると、「撮影中にイビキが聞こえてきて、『誰だー!!』って怒ったら希林さんだったんですよ」と語り出し、樹木は「その話は関係ないじゃない」と一蹴。続けて「キャスティングについて思ったんですけど、絶世の美女の八千草さんの息子がどうして遠藤さんなの?」と語ると場内からは笑いが。

「美女と野獣のキャスティングです」と監督から言われた遠藤は「台本を読んだ時、死者と生きる人をツナグという現実にはあり得ない話だったので、どこまで心がこもった作品になるかが肝心だと思いました。スタッフ、キャストが心を込めて、込めて、本当に有り得るような作品になり、観た人が感動できるものになったと思います」と語ると、八千草は「人を思う気持ちは大切だとつくづく感じました。優しい気持ちになるし、相手も幸せになる。人と人とがそういう思いでいられたらいいなと感じ、とってもいい映画に出させてもらって良かったなと思います」と優しく語った。

また、平川監督に演出を粘られたという女優陣3名は作品について「本当に心が温かくなって、何気なく過ごしている日常が大切なものだと感じました。当たり前のようにいる親や友達が大切な存在だと気付かせてくれた作品」(桐谷)、「18日間という短い時間で必死に作り出した作品。生きる権利さえも、この映画が与えてくれるんだろうなと思えました」(橋本)、「泣くシーンがあったんですが、自分が泣いているのを観て泣きました。台本を読んだ時よりも完成作を観て、人の大切さがわかる映画だったなと改めて感じました」(大野)と語った。

作品に因み、一人だけ会いたい人に会えると言われたら誰に会ってみたいか?という質問に松坂は「宮本武蔵です。理由は演じてみたいから。話したいというより、どういう雰囲気の人なんだろうというのに興味があります」と話すと、桐谷は「沖田総司に会いたいです」とこちらも歴史上の人物。しかし桐谷は「お芝居で沖田総司を演じさせてもらったので、その報告をしたいなと思って。剣術も教えてもらいたい」ということだった。また、樹木は「生きている間に充分付き合ってきましたので、誰もいません!」とキッパリと断言した。

公開情報 東宝配給「ツナグ」は2012年10月6日(土)から全国公開
公式サイト:http://tsunagu-movie.net/

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