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湯浅政明監督が「犬王」のアニメーション映画製作(2019.06.19)

「平家物語」の現代語訳を手掛けた古川日出男が、「平家物語」に連なる物語として、南北朝から室町期に活躍し、世阿弥と人気を二分した能楽師・犬王の実話を基に描いた「平家物語 犬王の巻」がミュージカル・アニメーション化され、「犬王」(アスミック・エース配給)として2021年に公開される。

最新作「きみと、波にのれたら」の公開を6月21日に控える湯浅政明が監督を務め、キャラクター原案は「ピンポン THE ANIMATION」以来5年ぶりのタッグとなる漫画家の松本大洋が担当。脚本は「逃げるは恥だが役に立つ」など人気ドラマを手掛ける野木亜希子が初のアニメ映画脚本に挑む。古川氏は「私が書いたのは芸能についての小説だ。芸能とは歌であり演奏であり、感情、感動である。私は文字だけでその物語化を成し遂げようと試みた。今回、それらは1冊の本の内側から解き放たれる」と語っている。また、湯浅監督は「歴史にはわずかにしか書き記されていない『犬王』という猿楽師を大胆に解釈された古川さんの物語。野木さんの脚本。松本さんのイメージ。・・・これは面白くなるしかないですね。楽しみにしててください!」とし、松本氏は「湯浅監督はじめ作品に関わる人間が楽しんで作ることができたら、きっとすごいアニメーションになると期待しています」、野木氏は「古川さんが著した『平家物語 犬王の巻』を読んだときの高揚と切なさをどう脚本に落とし込むのか、地の文からどう世界をすくい上げるのか、難しくもやり甲斐のある仕事でした」とコメントしている。

(6月17日付 日刊興行通信より)

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