中村文則原作で再集結 「銃 2020」公開(2020.05.15)
芥川賞作家・中村文則のデビュー作の映画化として2018年に村上虹郎主演で公開された「銃」が、企画・製作を務めた奥山和由プロデューサーにより新たな視点で描かれる「銃 2020」(KATSU‐do配給)として完成し年内、TOHOシネマズ日比谷他で公開される。
深夜、後をつけてくる不穏なストーカー・富田から逃れるため、薄暗い雑居ビルに入った東子は、流れ続ける水の音が気になり、トイレに入ると辺りは血に染まっていた。洗面台の水の中に落ちていた銃を拾ったことで、銃そのものに魅了され始めた東子は事件に巻き込まれ、自らの“過去”が暴発する。「銃」に続いてメガホンを取る武正晴れ監督は「戦慄の2020年。この映画が公開できる幸せを感じます。中村文則さんの書き上げた恐るべきシナリオに、恐るべき俳優陣が終結してくれた。挑んでくれた俳優陣の仕事ぶりが誇らしく、深謝します」とし、原案と初の脚本を手掛けた中村氏は「小説ではない、映画という表現方法を取った形での、僕の新作でもあります。尊敬する武監督や素晴らしい役者の方々の解釈やアイデアも合わさり、ものすごい映画となりました。公開をとても楽しみにしています」とコメント。「銃」ではキーマンとなるトースト女を演じ、本作では主人公の東子を演じる日南響子は「とても難しい役どころだったので、ワンシーン、ワンシーンが自分との戦いでした。そして私自身を成長させてくれた東子を演じられてうれしく思っております」と語っている。また、東子が出会う謎めいた男・和成に佐藤浩市、東子を執拗に追い回すストーカー・富田に加藤雅也、東子を毛嫌いし精神を病む母・瑞穂に友近、東子を破滅へと追いつめる刑事に吹越満。この他、山中崇、宇野祥平、篠原ゆき子、内田慈らが共演し、さらに村上虹郎、リリー・フランキーが前作のキャラクターで特別出演している。企画・製作の奥山プロデューサーは「この映画、完全にいってしまってる。さすがのタランティーノも真っ青!最後にこの昭和的な超ダサいポスターが決定打!」と述べており、ポスタービジュアルも解禁されている。