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一日、一日を大切に生きることが大切!「サヨナラの代わりに」ヒラリー・スワンク記者会見(2015.10.23)

10月22日に開幕した「東京国際映画祭」の特別招待作品として上映される「サヨナラの代わりに」のヒラリー・スワンクが来日し、レッドカーペットイベントのトップバッターを華やかに飾ったのに続き、10月23日(金)には記者会見を行った。「このステキな地に戻って来られて嬉しい」とにこやかに挨拶し、作品については「素晴らしい友情と愛情の美しい物語。筋萎縮性側索硬化症(ALS)という原因も治療方法も分かっていない病気が登場しますが、2人の女性が逆境の中で友情を育むパワフルなストーリーであり、一日、一日、その瞬間を大切に生きなければならないと感じさせられるものになっています」と明かした。

アカデミー賞の主演女優賞に2度輝くヒラリー・スワンクが主演とプロデューサーを兼任した本作は、愛情溢れる夫や友人に囲まれ、誰もが羨むような日々を送っていた女性が、ある日突然、難病の筋萎縮性側索硬化症を発症してしまい、介助人として雇った自由奔放な大学生と、予想もしなかった共通点を見つけ、かけがえのない絆で結ばれていく物語。ミュージシャンになる夢に挫折し、気まぐれに生きる大学生を「オペラ座の怪人」のエミー・ロッサムが演じている。

8歳の頃に女優になろうと心に決めたというヒラリーは役者という仕事について「誰かを演じるということは、その人の世界観に触れるということで、自分の世界も広がっていくし、贈り物のように感じるわ。それに本当に恵まれていると思うのは、仕事を通して世界中を旅することができて、自分とは違うタイプの人たちにも会えるし、こうして日本に来て、その文化に触れることもできて幸せに感じます」と明かした。

共演したエミー・ロッサムについては「素晴らしい才能を持った女優。オーディションを受けてもらって、その時は立ち会えなかったんだけど、テープを見て『彼女しかいない!』と思ったわ。演じてもらったベックの本質や精神、自由なところをつかんでいたし、共演できたのは本当に素晴らしい経験でした」と絶賛。

また、東京国際映画祭の情報を学生に向けて発信しているという学生記者から日本の若者に向けてのメッセージを求められると「ありきたりかもしれないけど、人は誰しもが人生における生徒だと思います。“Never Give Up”の精神で、逆境があっても頑張って乗り越えていくことが大切。自分を形づくるのは自分であることに気付いて、他の人にどう見られるかなどは気にせず、夢に向かって日々、選択していく生き方をして欲しい」と真摯に応えた。

オスカーを2度獲得しているということで、賞レースは気になるか聞かれると「賞をいただけるのは大変光栄なことだけど、8歳で女優になろうと決めた時には賞のことなんて何も考えていなかったわ。でも、オスカーシーズンはいつも楽しみにしているの。『ボーイズ・ドント・クライ』は小さな作品だったけど、賞を取ったことで沢山の方に観ていただくことができたし、ノミネートされている作品は全部チェックするようにしていて、それぞれの作品のテーマを考えながら観るようにしているの」と明かした。

昨年はALSのチャリティーとして“アイスバケツチャレンジ”が話題となったが、そのことについては「ALSの認知度を上げるという意味で素晴らしいチャリティーだと思いました。私も『サヨナラの代わりに』の原作を読んだ時は、ALSのことをあまり知らなかったので、沢山の人が話題にすることで、治療のための研究費を集めることもできると思う。この映画は、チャリティーが始まった頃には撮影が終わっていたんだけど、タイミング的に一緒になったんです」とコメント。

海外の記者からも次々と質問が飛び出す中、ヒラリーは一つ、一つ丁寧に応え、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が制作総指揮を務めるドラマへの出演を楽しみにしていることや、捨てられた犬と子どもを繋ぐチャリティーの立ち上げ準備をしていることなど、ざっくばらんに日々、忙しく過ごしていることを明かしていた。

公開情報 キノフィルムズ配給「サヨナラの代わりに」は2015年11月7日(土)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA他全国公開
公式サイト:http://sayonarano-kawarini.com/

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