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映連、2016年映画諸統計発表、興収2355億08百万円で最高記録(2017.01.26)

映連は24日、新年記者発表会をコートヤード・マリオット銀座東武ホテルで開催。映連の岡田会長並びに松竹の迫本社長、東宝の島谷社長、東映の多田社長、KADOKAWAの井上専務が会見を行い、2016年(平成28年)度の映画諸統計、各社本年度見通し等を発表した。昨年の年間動員は前年比108・1%の1億8018万9千人、興収は前年比108・5%の2355億08百万円となり、興収発表となった2000年以降で最高興収を達成した。

岡田裕介映連会長は「昨年の年間興収は2355億08百万円、前年より183億89百万円の大幅増となり、興収で発表しているこの17年間で最高の成績となりました。構成比は邦画が63・1%、洋画が36・9%で、前年までは洋画シェアが回復傾向でしたが、昨年度は邦画のシェアが盛り返しております。参考としてODS全体が163億88百万円で、その内邦洋合わせた97億09百万円を年間興収に参入し、中継の66億79百万円は除外しております。平均入場料金は1307円となり、4DやIMAXが人気を集め、対応スクリーン数も増加した分、前年より4円上昇しました。入場人員は1億8018万9千人、前年より1355万9千人増加し、目標とする2億人へ向け明るい兆しが見えてきました。入場人員が1億8千万人以上となるのは1974年以来で、家庭用ビデオ登場前の水準に戻りました。単価が上がっているにも関わらず人員が増えているのは、映画自体の魅力がお客様に伝わっている結果だと自負しております。公開本数は邦画が610本、洋画が539本で、4年連続1千本を超え、史上2位の高水準でした。スクリーン数は3472で、27スクリーンが閉館し、62スクリーンがオープンしました。その内デジタル設備を備えているのは3391スクリーンで全体の97・7%です。興収10億円以上の作品は、邦画が『君の名は。』以下43本、洋画は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』以下19本で、邦洋共に前年に続きアニメが好調でした。劇映画のソフトによる販売と鑑賞人口の推定では、劇映画作品に限りますが小売店舗売上を初めて映画興収が上回りました。輸出実績は1億6282万3千ドルで、アニメ作品を中心にセールスは絶好調でした」とコメントした。映画諸統計は次のとおり(カッコ内は前年比)。

●入場人員=1億8018万9000人(108・1%)。
●興行収入=2355億0800万円(108・5%)→邦画1486億0800万円(構成比63・1%/前年比123・5%)、洋画869億円(構成比36・9%/前年比89・8%)。
●平均入場料金=1307円(100・3%)。
●公開本数=1149本(前年1136本)→邦画610本(前年581本)、洋画539本(前年555本)。
●スクリーン数=3472Sc(前年3437/前年比101・0%)→邦画専門館59Sc(63Sc/93・7%)、洋画専門館31Sc(32Sc/96・9%)、邦洋混映館3382Sc(3342Sc/101・2%)。
●劇映画のビデオソフトによる販売と鑑賞人口推定▽メーカー売上=1286億円(88・6%)。▽小売店舗売上=2013億円(88・7%)、▽映画鑑賞人口=3億8822万人(88・9%)。
●映画輸出実績▽1億6282万3000ドル(140%)。

(1月24日付 日刊興行通信より)

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