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2019年映画諸統計発表、興収2611億円で2000年以降で過去最高(2020.01.30)

映連は1月28日、新年記者発表会を開催した。映連の岡田会長並びに松竹の迫本社長、東宝の島谷社長、東映の多田社長、KADOKAWAの井上副社長が登壇し、2019年(令和元年)度の映画諸統計、各社本年度見通し等を発表。昨年の年間動員は前年比115・2%の1億9491万人、興収は前年比117・4%の2611億80百万円と、2000年以降で過去最高の成績となった。

岡田裕介映連会長は「昨年の年間興収は2611億80百万円となり、前年比117・4%。2000年からの興収発表では2016年の約2355億円を大幅に上回る最高記録となりました。邦・洋画の構成比は54・4%対45・6%となり前年とほぼ同じです。参考としてODS全体は246億2400万円、内邦画が78億30百万円、洋画が16億26百万円、中継が151億69百万円で、この内邦・洋を合わせた94億56百万円を年間興収に入れています。平均入場料金は1340円と前年より25円上昇。4DやIMAX、ドルビーアトモスなど高額入場料金作品が人気だったことに加え、6月以降一部の劇場で値上げしたことも単価を押し上げたと考えられます。以上の結果、入場人員は2億人まであと一歩に迫る1億9491万人となりました。公開本数は邦画が689本、洋画が589本で、合計1278本となり、前年に続き最多記録更新、7年連続千本超えとなりました。スクリーン数は3583で前年より22スクリーン増、7年連続での増加です。57スクリーンが閉館、79スクリーンが開館し、デジタル設備を整えているのは3518スクリーンで全体の98・2%。その内3D上映が可能なのは1230スクリーンで全体の34・3%です。興収10億円以上の作品は、邦画が『天気の子』以下40作品で合計1047億8千万円、前年より9作品増、257億6千万円増となりました。洋画は『アナと雪の女王2』以下25作品で合計961億円、前年より2作品増、188億4千万円増となり、最近10年で見ますと一番の成績であります」と述べた。映画諸統計は次のとおり(カッコ内は前年比)。

●入場人員=1億9491万人(115・2%)。
●興行収入=2611億8000万円(117・4%)→邦画1421億9200万円(構成比54・4%/前年比116・5%)、洋画1189億8800万円(構成比45・6%/前年比118・4%)。
●平均入場料金=1340円(101・9%)。
●公開本数=1278本(前年1192本)→邦画689本(前年613本)、洋画589本(前年579本)。
●スクリーン数=3583Sc(前年3561Sc/前年比100・6%)→邦画専門館51Sc(54Sc/94・4%)、洋画専門館18Sc(24Sc/75・0%)、邦洋混映館3514Sc(3483Sc/100・9%)。
●劇映画のビデオソフトによる販売と鑑賞人口推定▽メーカー売上=934億円(94・5%)。▽小売店舗売上=1422億円(92・7%)、▽映画鑑賞人口=2億3150万人(82・2%)。
●映画輸出実績▽3億2778万7000ドル(115%)。

(1月28日付 日刊興行通信より)

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