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「第76回ベネチア国際映画祭」金獅子賞は「ジョーカー」(2019.09.11)

8月28日から開催されていた「第76回ベネチア国際映画祭」が9月7日に閉幕し、トッド・フィリップス監督、ホアキン・フェニックス主演作「ジョーカー」が最高賞にあたる金獅子賞を受賞した。

DCコミックの映画化作品としては三大映画祭初の頂点に輝いた「ジョーカー」(WB配給、10月4日公開)は、コメディアンを夢見る孤独だが心優しいアーサーが、ドン底から抜け出そうともがき、狂気溢れる“悪のカリスマ”ジョーカーに変貌するまでを描いている。フィリップス監督はフェニックスをイメージして脚本を書き上げ、撮影の6か月前から2人で話し合いを重ねていたことから、「ホアキン・フェニックス抜きでこの映画はありえませんでした。ベネチアでのワールドプレミアで、観客は私たちが表現したかったこと、伝えたかったことを理解してくれたと感じました。ホアキンと僕はこの映画を誇りに思っています」とスピーチした。なお、日本から出品されていた是枝裕和監督作「真実」(ギャガ配給、10月11日公開)は惜しくも受賞を逃した。主な受賞結果は次のとおり。

▽金獅子賞(作品賞)=「ジョーカー」(トッド・フィリップス監督、アメリカ)。
▽銀獅子賞(審査員大賞)=「ジャキューズ(原題)」(ロマン・ポランスキー監督、フランス/イタリア)。
▽銀獅子賞(監督賞)=ロイ・アンダーソン監督(「アバウト・エンドレス(英題)」、スウェーデン/ドイツ/ノルウェー)。
▽女優賞=マリアンヌ・アスカリッド(「グロリア・ムンディ(原題)」、フランス/イタリア)。
▽男優賞=ルカ・マリネッリ(「マーティン・エーデン(原題)」、イタリア/フランス)。
▽脚本賞=ヨン・ファン監督(「ナンバーセブン・チェリー・レーン(英題)」、香港/中国)。
▽審査員特別賞=「ラ・マフィア・ノン・エ・ピュー・クエッラ・ディ・ウナ・ボルタ(原題)」(フランコ・マレスコ監督、イタリア)。
▽マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人賞)=トビー・ウォレス(「ベビーティース(原題)」、オーストラリア)。
▽栄誉金獅子賞=ペドロ・アルモドバル、ジュリー・アンドリュース。

(9月9日付 日刊興行通信より)

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