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「第70回ベルリン国際映画祭」金熊賞は「ゼア・イズ・ノー・イーヴル」(2020.03.04)

「第70回ベルリン国際映画祭」が3月1日(現地時間)に閉幕し、前日に行われた授賞式で最高賞の金熊賞にはイランのモハマド・ラスロフ監督作「ゼア・イズ・ノー・イーヴル(英題)」が輝いた。

「ゼア・イズ・ノー・イーヴル(英題)」は、死刑執行人の道徳的な葛藤を4つの物語のオムニバス形式で描いている。ラスロフ監督は現在イラン政府に拘束されているため、代理として娘であり出演もしたバラン・ラスロフとプロデューサー2名が賞を受け取った。銀熊賞(審査員グランプリ)には妊娠中絶のためニューヨークへ旅する少女の姿を描いたエリザ・ヒットマン監督作「ネバー・レアリー・サムタイムズ・オールウェイズ(原題)」が輝いた。日本からは、ジェネレーション14プラス部門に出品されていた諏訪敦彦監督の「風の電話」(ブロードメディア・スタジオ配給)が国際審査員特別賞に選出され、フォーラム部門に出品されていた想田和弘監督の「精神0」(東風配給、5月公開)がエキュメニカル審査員賞に輝いた。主な受賞結果は次のとおり。

【金熊賞】
▽「ゼア・イズ・ノー・イーヴル(英題)」(モハマド・ラスロフ監督、ドイツ/チェコ/イラン)。
【銀熊賞】
▽審査員グランプリ=「ネバー・レアリー・サムタイムズ・オールウェイズ(原題)」(エリザ・ヒットマン監督、アメリカ)
▽監督賞=ホン・サンス(「ザ・ウーマン・フー・ラン(英題)」、韓国)
▽女優賞=パウラ・ベーア(「ウンディーネ(原題)」、ドイツ/フランス)
▽男優賞=エリオ・ジェルマーノ(「ヒドゥン・アウェイ(英題)」、イタリア)
▽脚本賞=ファビオ・ディノチェンゾ/ダミアーノ・ディノチェンゾ(「バッド・テールズ(英題)」、イタリア/スイス)
▽芸術貢献賞=ユルゲン・ユルゲス(「ダウ・ナターシャ(原題)」の撮影、ドイツ/ウクライナ/イギリス/ロシア)

(3月2日付 日刊興行通信より)

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