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石川慶監督がコンペティション部門の審査員長に就任「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2025」記者発表(2025.06.27)

7月18日(金)から7月26日(土)まで埼玉県川口市のSKIPシティ映像ホール他で開催される「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2025」の記者発表が6月26日(木)に行われ、コンペティション部門のノミネート作品をはじめとする全ラインナップが発表された。なお、先日の「第78回カンヌ国際映画祭」ある視点部門に新作「遠い山なみの光」が出品された石川慶監督がコンペティション部門の審査委員長に就任し、本映画祭ディレクターの土川勉氏と共に登壇した。

土川ディレクターは「近年、映像視聴の多様化を受け、本映画祭の在り方を再考する選択をし、21年間続いた国際コンペティションの開催を見送りました。これについては多くのクリエイターの皆さんから貴重、かつ厳しいご意見も頂戴しました。しかしながら、国内クリエイターの発掘・育成を中心としたコンペティションに再編成し、多目的ホールを中心に、若者たちに人気の縦型映画の上映やAIで制作した映画、XR映画など、最新技術を駆使した先進的な企画を展開します」とこれまで続いてきた国際コンペティションを今年は実施しないことを発表。

但し、若者たちの人気だけにおもねるつもりはないとし、「ながら見、倍速、スキップ、ネタバレなどの視聴方法を習慣としている多くのZ世代の若者たちにも、120分かけて観る映画から得られる感動と夢を提供することもまた、本映画祭の責務であり、使命であることもお伝えします。多くの県民、市民、そして映画を愛する皆さんに支えられてきたことに感謝すると共に、開催期間中は川口市のSKIPシティへお越しいただき、楽しんでいただければ」とアピールした。

続いて、審査委員長を務める石川監督は「本映画祭とは2009年に短編を出品させていただいて以来の縁です。しかし、長編第1作の『愚行録』までの間、苦しい時期を過ごしたこともあり、SKIPシティは懐かしい思い出と共に苦しい時期を思い出す場所でもありますが、その時に出会った仲間たちは今でも大きな財産です。若い人たちの映画がどこに向かい、どういうことを考えて撮っているのか、自分自身が刺激を受け、新しい才能に出会いたいという思いから審査員を引き受けました」と若いフィルムメーカーとの出会いを楽しみにしていることを明かした。

本年度のコンペティションは、土川ディレクターの話にもあったとおり、国内作品に一本化することで、日本の才能に焦点を絞り、より深くきめ細やかな支援体制を構築し、日本映画界のさらなる発展に貢献するとしている。271本の応募があり、長編と短編13本が選出された。審査員には映画プロデューサーの水野詠子氏、ロッテルダム国際映画祭プログラマーのクーン・デ・ローイ氏も決定している。また、今年はデジタル技術がもたらす新たな表現の可能性を多角的に探究し、スマートフォンでの視聴に最適化された縦型映画を、特別に設置する大型縦型専用スクリーンで上映する。

この他、SKIPシティが若手映像クリエイター支援事業として製作した「ディッシュアップ」(監督:池本陽海、出演:青柳翔、ハ・ヨンス、三河悠冴)を特別上映。特集「商業映画監督への道」では「愚行録」を上映し、石川慶監督に若手映画監督に向けて商業映画監督としての経験を語ってもらう。また、各国の映画祭で高く評価された海外作品の招待上映や、新旧特撮の名作から地域の映画、アニメーションなど様々なジャンルの映画も上映する。

開催情報 2025年7月18日(金)〜7月26日(土)、埼玉県川口市SKIPシティで開催
公式サイト:https://www.skipcity-dcf.jp/2025/

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