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石井克人監督による子供たちのための映画「ハロー!純一」小学生以下はゼロ円興行!(2013.11.27)

石井克人監督が子どもたちと満島ひかりを主演に迎えた最新作「ハロー!純一」の記者会見が11月27日(水)に行われた。本作は、「観てもらえたら、きっと心のどこかが動くはず。」そんな映画の楽しさを沢山の子供たちに味わって欲しいという監督の思いから自主製作された子供のための映画。この日は出演した子供たち7人の司会進行により楽しく会見が進み、小学生以下は無料!しかも全国の95館で上映される!ということから、7人は「映画館の皆さんありがとうございます!」と感謝の気持ちを爆発させた。

純一は、密かに大好きな前田さんに借りた消しゴムを返せず、モジモジするような内気な小学生。そんな純一のクラスに教育実習生のアンナ先生がやって来る。ピンヒールにミニスカート、二日酔いでまともに授業も進まず、純一にいじわるもするけれど、なんだか優しかったりもする。そんなある日、仲良し6人組の倉田の万引き事件から、純一たちはある“イベント”決行のために走り出す。

本作は石井監督と芳岡篤史監督、川口花乃子監督の3人による共同監督作品。川口監督はそのきっかけについて「最初に石井監督のお母様が自費出版された本を映像化しないか?とお話をいただきました。小学生の日常がシンプルに魅力的に描かれていて、実話に基づいた話ということで私たちも50個ネタを集めて脚本にしました」と明かし、ゼロ円興行にしたことについて石井監督は「小学生は映画館へ行くほどお小遣いが無いですよね。僕は小学生の時に『がんばれ!ベアーズ』を観て、衝撃を受けたんですが、テレビで観たからゼロ円だった。その初期衝動を今の子たちにも感じて欲しいと思いました」と語った。

また、自主映画ということで、単館で上映しようと石井監督は当初、考えていたそうだが「満島さんやみんなの演技が凄くて、このままではいけないなと思い始めました。そこでスタジオジブリの鈴木プロデューサーに相談に行ったところ、ティ・ジョイの紀伊さんを紹介していただき、イオンシネマさんの協力も得て、100館近くで公開できることになったんです」と大々的に上映できることになった経緯を明かした。

「スマグラー おまえの未来を運べ」に続き、石井監督作品に参加した満島ひかりは「石井さんの映画では、何故かいつも巻き髪でミニスカートでピンヒールなんです(笑)。子供たちとのお芝居が大好きで、一緒にやっていて気持ちがいいです。大人がはしゃぎ過ぎたり、教えられることも多くあります。お芝居なのか、お芝居じゃないのかわからないところもすごい!ただ、撮影中に恋愛模様がいろいろあり過ぎたかなぁ」と、共同生活や演技のワークショップなどを通して仲良くなった子供たちの恋愛事情をぶちまけた。

最後に主人公の純一を演じた加部亜門君は「2年前に撮った作品で、そろそろ公開しないかなぁと思っていました。少し勇気づけられて、笑えるし、泣けるし、いいところが沢山つまった映画になりました。心のどこかが動く映画なので、皆さん観てください!」とアピールした。

小学生以下は無料(ただし保護者(成人以上)の同伴が最低1人必要)という異例の興行に踏み切ることについて、ティ・ジョイの紀伊宗之執行役員は「やや乱暴に思われるかもしれないが、未来の映画興行を支えてくれる子供たちに、映画館で映画を観る機会を与えたい、多彩なコンテンツを提供したいということに尽きます。カムバック・サーモン方式です」と語り、クラウドファンディング「Shooting Star」により賛同者を12月6日から募るということで「製作費ということではなく、『オレが払ってやるから、子供たちは映画を観に行け!』という応援する気持ちで参加していただきたい。宣伝費が無いので、そういう部分も補っていけたら」と明かした。

公開情報 ティ・ジョイ配給「ハロー!純一」は2014年2月15日(土)からイオンシネマ幕張新都心、新宿バルト9他全国公開

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