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戦車の中は男5人で臭かった!!ブラッド・ピット「フューリー」来日記者会見(2014.11.17)

ブラッド・ピットが主演・製作総指揮を務めた戦争アクション「フューリー」の来日記者会見が11月15日(土)に行われ、共演のローガン・ラーマンと共に登壇した。1年3ヶ月ぶり10度目の来日となるブラッドは「また日本に戻って来られて嬉しく思うよ。とても誇りにしている映画を携えてやって来ました!」と挨拶。ローガンも「僕にとって特別な作品になった。かなり心血を注いで作った作品です」とアピールした。

舞台は第二次世界大戦末期のヨーロッパ戦線。戦闘経験の一切ない新兵ノーマンは、“フューリー”と名付けられたシャーマン戦車を駆るウォーダディー率いるチームに配属され、戦場の凄惨な現実を目の当たりにする。ドイツ軍の奇襲を切り抜け進軍する彼らは、やがて世界最強のドイツ・ティーガー戦車との死闘、さらには敵の精鋭部隊300人をたった5人で迎え撃つという絶望的なミッションに身を投じていく。来日した2人の他、シャイア・ラブーフ、マイケル・ペーニャ、ジョン・バーンサルが、固い絆で結ばれた“フューリー”の乗員を演じている。

本作で製作総指揮も務めるブラッドは「編集の段階から関わり、いろいろと形づいていくのを見てきたよ。生々しく臨場感に溢れ、兵士たちの精神的・肉体的に追い詰められていく過酷な状況を全て表すことができた。観客もまるで兵士になって戦争を体験しているかのような映画になったと思うよ」と満足気に明かした。

戦闘の要である戦車での撮影については「戦車の中は居心地の良さなんて全く考えられていない設計になっていて、とにかくキツイし音も凄い。大人の男が5人この中に入るから、新鮮とは言えない匂いで臭かったね」と本音を吐露し、「実際に乗り込んでトレーニングを受け、30トンもする戦車を5人の俳優だけで何とか機能させようと励んでいたよ。本物の兵士たちはこの中で食べて寝て戦ってトイレもして、それを考えるとものすごい苦労があったんだとつくづく考えさせられるね」と語った。

ローガンも「確かに時おり臭かったね」と苦笑いし、「初めて戦車を見た時は、とにかく圧倒されたよ。何より中が狭いので、どうやって撮影するのか不安だった。それぞれの戦車内での役割を果たせるよう、かなり訓練を重ねて、撮影が始まる頃にはまるで自分のもののようにみんなで操縦できるようになっていたよ」と自信をみせた。

撮影に入る前に4ヶ月間のトレーニングと、最後の仕上げとしてブート・キャンプ(合宿)が行われたそうで、「エリート軍人がプログラムを作ってくれたんだけど、はっきり言って最悪だった。ここまでやるかという位のトレーニングをやらされて、終わった後は周りの様々な物のありがたみが分かったよ。みんなも1日体験すれば、仕事がより良くできるはずさ!」とさすがのブラッドも訓練の過酷さにお手上げだった様子。ローガンも「睡眠時間を削り、肉体的にもかなり苦痛を強いられ、いろいろ無理難題を投げつけられ、お互いのサポート無しには遂げられないような任務を課せられたよ。そのおかげで団結力が身につき、変身を遂げられたんだけどね」とブート・キャンプでの成果を明かした。

劇中でウォーダディーが『理想は平和だが、歴史は残酷だ』と語る台詞がアドリブだということについてブラッドは「退役軍人の方々にインタビューした時に聞いた言葉だよ」と明かし、「この映画が主張しているのは、私たちが理想としているものは戦場では一瞬忘れなければ生き延びる事ができないということ。殺すか殺されるかの世界では、冷血な人間にならなくてはならず、戦争の矛盾や愚かさを表しているのがこの台詞だと思うんだ」と真剣な表情で語った。

1日の戦いで成長していく新米兵士を演じたローガンも「脚本を読んでいる時から難しい役だと感じていたよ。理想を掲げて戦地にやってきた少年が、人なんて殺めたくないと思っているのに、1日で殺人者になって大きな変身を遂げなければならず、ストーリー全体を意識しながら、要所、要所で変化していることを観客に分かってもらえるよう演技していたよ」と苦労を明かし、ブラッドも「ローガンの役が一番難しくて大変だったと思うね」と労った。

また、ブラッドは「日本は来る度に驚きがあるよ。写真をいっぱい撮って子どもたちに送っているんだ。みんな日本が大好きで、『おもちゃを買ってきて!』と頼まれているよ」と父親の顔を覗かせ、ローガンも「初めて来日した時に、瞬時に恋に落ちたんだ。こんなにエネルギーに溢れ、インスピレーションを与えてくれる場所は他にないと思っているよ」と語り、久々の日本を楽しみにしていた様子だった。

公開情報 KADOKAWA配給「フューリー」は2014年11月28日(金)からTOHOシネマズ日劇他全国公開
公式サイト:http://fury-movie.jp/

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