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ニューロティカ結成30周年記念!ボーカルのイノウエアツシの姿に迫った「あっちゃん」完成&公開記念会見(2015.02.10)

パンクバンド“ニューロティカ”結成30周年記念ドキュメンタリー映画「あっちゃん」の完成&公開記念記者会見が2月10日(火)、数々のライブを行ってきた新宿LOFTで行われた。編集・撮影も手掛けたナリオ監督は「1年半くらい撮影を続け、半年くらい編集に費やしましたが、こうやって発表できる日が来て嬉しく思います」と明かし、バンドメンバーと共に登壇した“あっちゃん”ことイノウエアツシは「去年、結成30年を迎え、僕も50歳という節目にメンバーと話し合って何かやってみようという気持ちで始めました。クラウドファンディングによる支援も沢山いただき感謝しています」と挨拶した。

ライブ回数はこれまでに1700回を超え、氣志團、浅野忠信、マキシマムザホルモン、PUFFYなど様々なアーティストに影響を与え、メロン記念日やベイビーレイズなどアイドルへも楽曲提供する“ニューロティカ”。そのフロントマンであり、ボーカルであり、唯一のオリジナルメンバーである“あっちゃん”は、お菓子屋の若旦那でありながら、ライブになるとピエロに変身し、オーディエンスに愛と感動を届けている。本作では、30年に及ぶバンド活動を追いながら、メンバー同士の確執やメジャー事務所との契約、実際の給料などを包み隠さず描き、80〜90年代バンドブームの真相を浮き彫りにしている。

ナリオ監督は、ニューロティカよりも実はJUN SKY WALKER(S)のファンだったことをあっちゃんにいきなり暴露されつつも「邦画、洋画問わず、音楽ドキュメンタリーは多いですが、個人にスポットを当てた作品はなかなかありません。何故、あっちゃんなのか?と言うと、映画を観ていただけばわかると思いますが、誰からも愛されるキャラクターで、その人となりにクローズアップしたかった」と明かした。

バンドメンバーもあっちゃんの魅力を「メンバーのことをいつも第一に考えてくれる。お菓子屋さんとしての私生活は、僕も知らないことがあったので面白かった」(ベース担当KATARU)、「あっちゃんの半分の人生しか生きていませんが、こんなに全ての人に愛される人は初めて」(新加入のギタリストJAMES)、「仲の悪いバンドが2つあっても必ずその間に居て、その3つのバンドでライブも実現できる不思議な存在」(ドラム担当NABO)と、正にみんなから愛される人物の様子。

そんなコメントを受けたあっちゃんは「褒められると気持ち悪くなる。監督には“裏あっちゃん”の映画もお願いして、本当のあっちゃんの姿を公開できたら」と照れ隠し。すると監督は何かを思い出したようで、「あっちゃんが地方のライブで女の子をお持ち帰りしたらしいんですが、それが周りからすれば『人間じゃないだろ!』という、かろうじて性別が女性といった感じの方だったらしく、ストライクゾーンの広さというか、博愛主義者なのかなと思いました」と“裏あっちゃん”というよりも暴露話となってしまった。

また、普段はドラマが中心というナリオ監督はドキュメンタリーの難しさを感じたらしく、「メンバーが仲がいいので事件が起こらず、起承転結をどうつけようかと悩んだり、クラウドファンディングで1000万円近く集まり、期待を寄せられているとプレッシャーを感じたこともありました。でも取材を続ける中であっちゃんが『メンバーにも誰にも言っていないことを話そうと思う』と言ってくれて、これで間違いのない映画になる!と光が見えた瞬間でした」と自信をのぞかせた。

なお、監督の話にも出てきたとおり、制作資金はクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で全額集められ、当初の目標金額375万円を大幅に上回る940万3669円が全国のファンから寄せられ、日本のクラウドファンディング史上、自主制作映画では過去最高の資金調達額となった。4月18日の公開初日にはメンバーによる舞台挨拶も予定しており、5月には名古屋での公開も決定、その後、各地での順次公開を行っていくとしている。

公開情報 日本出版販売配給「あっちゃん」は2015年4月18日(土)から渋谷HUMAXシネマ、シネマート心斎橋でレイトショー公開
公式サイト:http://acchan-movie.com/

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