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仲間由紀恵独身最後の相手役だったことを本木雅弘が自慢!?「天空の蜂」完成報告会見(2015.06.22)

東野圭吾が20年前に発表し、ロングセラーとなっている同名小説を、堤幸彦監督が映画化した「天空の蜂」の完成報告会見が6月22日(月)に行われ、初共演となった江口洋介と本木雅弘をはじめ、共演者の仲間由紀恵、綾野剛、堤監督が登壇した。会見では本編冒頭の緊迫感に満ちた13分間が初披露され、超巨大ヘリコプター“ビッグB”の設計士・湯原を演じた江口は「これからが面白いところなんですが、危機感のある非常に面白い作品が出来ました」と挨拶し、原子力発電所の設計士・三島を演じた本木も「この作品は驚きに満ちています」とコメントした。

1995年8月8日、最新鋭にして日本最大のヘリコプター“ビッグB”が突然動き出し、子供を一人乗せたまま、福井県にある原子力発電所「新陽」の真上に静止。犯人は“天空の蜂”と名乗り、「全国すべての原発の破棄」を要求。これに従わなければ、大量の爆発物を搭載したヘリを、遠隔操作により原子炉に墜落させると宣言する。映像化不可能とされてきた原作を、見事映画化した堤監督は「ここにいるキャストを筆頭に、多くのスタッフが全力で、これまで観たことのない強い映画を作ろうと結束しました。東野さんの原作は未来を予知しており、その先見の明に驚きました。最後まで手に汗握る作品が出来ました」と自負。

「驚きに満ちた作品」と語ったことについて本木は「原作が未来を予知していたこと、厚さ2・5センチの本を2時間に凝縮した脚本の凄さ、重いテーマをエンタメ作品にした堤監督の熟練の技、潤沢では無い製作資金の中でCGなどに取り組んだ努力、そして僕と仲間さんは妖しい仲なんですが、この作品の撮影後に結婚を発表されたので、僕が独身最後の相手役だったことです!」と明かした。

また、本木は「この映画は怪獣映画だと捉えていて、“ビッグB”という怪獣に対峙する群集のサスペンスだと思っています。原作を読んで胸に突き刺さったのは、『沈黙する群集』という言葉でした。意志の見えない仮面を付けた群集、つまり我々国民のことで、自分もその一人だったんじゃないかと。そういうメッセージの強さに惹かれました」とコメント。

本木との初共演について江口は「これまでの出演作も観てきましたし、作品選びにも感銘を受けていたので、一緒に映画ができるのが楽しみでした。二人とも技術者の役ですが、僕はヘリコプターで、一方は原発という、それぞれが作り出したものが暴走してしまうということでぶつかり合いますが、現場ではいいパートナーでした」と明かした。

一方の本木も「江口さんは大人びて見えるけど年下なんですよね?私は50になるので」と語ると、思わず綾野が「そうなんですか!?」と驚きの声を発し、「その驚きは何だろう?」と困惑しながらも「二人とも研究に没頭し、家族をないがしろにしていて、江口さん演じる湯原はどうやって立て直そうかと晴れやかに立ち向かうんですが、僕が演じる三島はウジウジと内にこもっていく感じで、私自身が自然と滲み出ていて、当たり役だったのではないかと思っています」と後ろ向きなコメント。

堤監督の「トリック」シリーズとはガラリと違う陰のある女性を演じた仲間も「恋人である三島と同じく、過去のある出来事を抱えている女性で、本木さんとのホテルでの撮影は上質な大人のラブシーンになりました。監督からも今までの『トリック』のようなムチャぶりは無く、こんな大作に出させていただけて光栄です」と語り、本木は「仲間さんを目の前にして、この目つきは仲間由紀恵だ!この髪は仲間由紀恵だ!と実感しながら仲間さんを抱擁しました」と照れながらコメント。

巨大ヘリコプターを奪うテロリストを演じた綾野は、撮影期間は2日間と短かったようだが、「この作品に参加できたことを誇りに思っています。念願の堤組でしたし、最高の現場でした。監督は俳優がどう役を生きるのか密接に寄り添って下さり、人と人を繋いで記録を記憶にしてくれていると改めて感じました」と感動の面持ち。

最後に堤監督は「人間は偶然所属した社会や集団に左右され、本当に良いか悪いか自分の頭で考えることを放棄していく。そうすると利害の対立や戦争に繋がっていくのだと、原作を読んで感じました。何も考えなくなってしまうことに犯人は“蜂の一刺し”をするんです。正しいやり方ではないですが、いつか誰かがそういうことをするかもしれないという気持ちで皆さんにもご覧いただきたい」と締めくくった。

公開情報 松竹配給「天空の蜂」は2015年9月12日(土)から全国公開
公式サイト:http://tenkunohachi.jp/

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