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トム・ハンクス&アーロン・エッカートが“奇跡”の航空機の搭乗者と対面!「ハドソン川の奇跡」来日記者会見(2016.09.16)

クリント・イーストウッド監督が、2009年1月15日にニューヨークのハドソン川に不時着し、世界中から“奇跡”と称讃された航空機事故の真実のドラマを描き出した「ハドソン川の奇跡」主演のトム・ハンクスと共演のアーロン・エッカートが来日し9月16日(金)、記者会見に登壇した。トムは「この映画を誇りに思っているよ。実際にこの飛行機に搭乗していた日本人のお二人に今、会ったばかりなんだけど、私たちを嫌ってはいないようなので、これはいいサインだね!」とご機嫌な様子で挨拶した。

極寒のニューヨーク上空850メートルで155名を乗せた飛行機を突如襲った全エンジン停止事故。近くの空港に着陸するよう管制官から指示がある中、機長のチェスリー・“サリー”・サレンバーガーはそれを不可と判断し、ハドソン川へ不時着を決断。絶望的な状況の中、難易度の高い水面への不時着を見事に成功させ、“全員生存”の偉業を成し遂げるが、機長の“究極の決断”に思わぬ疑惑がかけられる。

来日が果たせなかったイーストウッド監督からも、とてもシンプルなビデオメッセージが届き、それを見たトムは「彼は非常に口数が少ないからね」と苦笑いしつつも「とにかく偉大な俳優であり監督で、彼の作品は何年に公開されたかも全部記憶しているくらいだよ。監督になってからの作品も目を見張るものばかりで、2000年以降の名作と言える5、6本はクリントの作品だと思う」と称讃。そして、少ししかめ面をしながら「いつもこういう目で見て来るんだよね。これは機嫌がいい時の顔」と真似して見せ、会場を沸かせた。

アーロンも「映画の世界でクリントは僕のヒーローの一人と言えるよ。今でも憶えているのは、初日に雨が降っていて、ハドソン川での数百人規模の撮影だったんだけど、一瞬も室内に入ることなく、我々のそばで指示を出してくれて、あれは俳優にとっても力になるものだった。モデルとなったサリーや実際に救助に当たった人たちも参加してくれて、直接話が聞けたのも良かった」と明かした。

実話の映画化ということでトムは「実際に着水事故を経験した方々からは、映画をどんな風に言われても受け入れる覚悟はある。物語を装飾したり、ドラマチックにしたりせず、事実をちゃんと伝えていると思っていただけたら嬉しい」と語り、アーロンも「(搭乗客の方々からも)面白かったと言ってもらえたら嬉しい。観客の方々には、着水やNTSB(国家運輸安全委員会)からの調査が、あたかも自分が経験したことのように感じてもらえたらいい」とコメント。

「キャプテン・フィリップス」、「ウォルト・ディズニーの約束」、「ブリッジ・オブ・スパイ」と立て続けに実在する人物を演じているトムだが、その理由について「どういう風に実際の物語が解釈されるかに興味があるからかもしれない。隠された真実があることの面白さに惹かれるんだ。多少、作り上げる部分もあるとは思うけど、真実のDNAがちゃんと含まれているかが大切なんだ。でも、『トイ・ストーリー』の場合は、ウディーに話を聞きに行ったりしてないけどね(笑)」と冗談めかした。

「事故当時はどうしていたか?」と聞かれると、アーロンは「ヨーロッパで映画を撮っていて、テレビで見た時には人々がハドソン川に浮いた飛行機の上で毛布にくるまっている状態だった。9・11のような悪いことが起こっているのでは?と思ってしまったが、その反対で、ニューヨークの人々が団結して155名の乗客を助けるという素晴らしい出来事だった」と語り、トムも「テレビのニュースで知った。実際にニューヨークで低空飛行している飛行機を見ていたら、大声で叫んでしまっていたと思う。完全に9・11の繰り返しだと思ってしまったと思うよ」と当時の心境を明かした。

ここでゲストとして、実際に不時着したUSエアウェイズ1549便に搭乗していた滝川裕己さんと出口適さんが登場。当時の状況について滝川さんは「皆さん落ち着いていて、パニックになることなく、順番に救出されていた」と明かした。また、出口さんは「私たちを助けてくれたヒーローが容疑者扱いされていたとは知らず、ビックリしました」とコメント。2人と対面したトムは、荷物が戻ってきたか気になっていたようで、出口さんは「何ヶ月後かに全部クリーニングされて、綺麗に戻ってきました」と明かし、滝川さんも「某スーパーの会員権まで戻ってきました(笑)」と荷物も無事だったことを伝え、トムもホッとした様子だった。

公開情報 ワーナー・ブラザース映画配給「ハドソン川の奇跡」は2016年9月24日(土)から丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー他全国公開
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/hudson-kiseki/

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