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オンチに歌う特訓も受けました!「マダム・フローレンス!夢見るふたり」主演メリル・ストリープ来日記者会見(2016.10.24)

10月25日(火)に開幕する「第29回東京国際映画祭」のオープニングを飾る「マダム・フローレンス!夢見るふたり」主演のメリル・ストリープが来日し10月24日(月)、記者会見に登壇した。昨年3月の「イントゥ・ザ・ウッズ」プロモーション以来7度目の来日となるメリルは、「この作品が映画祭のオープニング上映として選ばれて光栄に思います。スティーヴン・フリアーズ監督もヒュー・グラントもサイモン・ヘルバーグもちょうど仕事で忙しくて、私だけフリーだったの。とても誇りに感じている作品を代表して来日できて嬉しいわ!」と挨拶した。

1944年、ニューヨーク社交界のトップであり、ソプラノ歌手になる夢を追い続けるフローレンス・フォスター・ジェンキンスは、自分の歌唱力に致命的な欠陥があることに気づいていなかった。夫のシンクレアは愛する妻のため、マスコミを買収し、信望者だけを集めた小さなリサイタルを開催するなど献身的に立ち回っていたが、フローレンスがカーネギーホールで歌うと言い出してしまい・・・。今なお“伝説”として語り継がれる音楽の殿堂カーネギーホールでの一夜を、スティーヴン・フリアーズ監督が描き出し、夫のシンクレア役にヒュー・グラント、伴奏者のコズメ役にサイモン・ヘルバーグが扮している。

天真爛漫・超絶オンチな歌姫という難しい役どころについてメリルは「フローレンスは音楽を心から愛していた人で、ニューヨークの音楽シーンに貢献した人物であり、カーネギーホールなどにも寄付していたんです。私もオペラのコーチを2ヶ月ほどつけて、歌のトレーニングを行い、『アリア』が歌えるようにまでなったんですが、最後の2週間で音程を外す特訓を受けました」と役作りを明かした。

現在67歳のメリルは実年齢より上となる70歳のフローレンスを演じたということで、「かなり年上の女性を演じることになったけど(笑)、なんとか演じられたわね!」とジョークを飛ばし、「58歳の時には『マンマ・ミーア!』を撮って、私の出演作の中でも一番の人気と言える映画になりました。年齢を問わず、女性が活躍できる作品が増えていることを嬉しく思います。テレビシリーズでも良い役が増えていて、そういう作品を観たいと思う人々が多いという証拠なんじゃないかしら」とオスカー女優として映画界を引っ張ってきただけに重みのある言葉。

そんなメリルでも出演作を最初に観る時、常に感じることがあるようで、「いつも共演者たちの素晴らしさに驚かされるんです。演じている時は、どうしても主観的になってしまって。でも、映画を観ると監督の視点になれて、全体が見えてくるので、最初のスクリーニングは大好きなの」と明かした。また、夫婦の絆を描いた作品ということで、「フローレンスとシンクレアは夢を共有していて、何かしら芸術に携わっていたいという想いがあるからこそ、ずっと一緒にいられたのだと思います」と語った。

また、フローレンスのように「追い続けている夢はあるか?」と聞かれると「私も歌手になりたいという夢があるんですけど、あまり上手くないから。でも努力はしているわ」と謙遜し、アメリカの大統領選挙で戦っているヒラリー・クリントンが「自分を誰かが演じるとすれば、メリル・ストリープがいい」と発言していたことについて聞かれると、「そんな風に言われていたなんてビックリしているけど、光栄なことです。でも彼女が成し遂げることは、これから先の未来のことなので、どうやって演じればいいかはまだわからないわ」と笑顔で応じた。

公開情報 ギャガ配給「マダム・フローレンス!夢見るふたり」は2016年12月1日(木)TOHOシネマズ日劇ほか全国公開
公式サイト:http://gaga.ne.jp/florence/

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