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白石和彌監督が役所広司、松坂桃李ら迎え映画化!「孤狼の血」製作発表会見(2017.04.03)

“警察小説×「仁義なき戦い」”と評される柚月裕子の同名ベストセラー小説を「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」等の白石和彌監督が映画化する「孤狼の血」の製作発表会見が4月3日(月)に行われ、主演の役所広司をはじめ、松坂桃李、真木よう子、石橋蓮司、江口洋介らが集結した。白石監督は「近年にはない男たちの情念がぶつかり合う物語で、どんな方が書いたのだろうと思ったら、すごい美人な柚月先生で衝撃を受けました(笑)。深作監督や東映が作りあげてきたような熱い男たちの物語であり、僕が一番やりたいことができるので、表現の自主規制などせず、逃げずにやると心に誓います!」と意欲を見せた。

昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島を舞台に、暴力団系列の金融会社社員失踪事件の捜査を本格化させる警察と、暴力団組織間の激しい抗争を描き出している。登壇キャストの他に、滝藤賢一、田口トモロヲの出演も発表され、4月中旬から広島・呉でクランクインする。原作者の柚月氏は「東映の不朽の名作『仁義なき戦い』を観て、いつかこんな熱い物語を描いてみたいと胸に秘めていました。活字でなければ成立しないミステリーの部分など、映像化は不可能だろうと思っていましたが、今日この場に立てて嬉しく思います。この俳優陣を拝見し、すごい映画になると確信しています」と期待を膨らませた。

暴力団との癒着が噂される刑事・大上を演じる役所は「捜査のためなら悪魔にでも魂を売るような刑事を演じますが、こういうテイストの作品を撮るなら白石監督しかいないと感じています。呉弁に悪戦苦闘しているところですが、クランクインまでにマスターしたい」と明かし、常軌を逸した大上の捜査に戸惑う部下・日岡役の松坂は「白石監督とは2作目で、とんでもない人だと衝撃を受けていたのですが、こんなに早くまたご一緒できるとは思っていませんでした。胸が熱くなる作品で、役所さんに必死でくらいついていきたいと思います」とコメント。

某CMで最初に共演を果たしている2人だが、松坂はその時の役所の印象について「言葉にできない存在感というかオーラがあって、役所さんに『そこまでだー!松坂―!』というセリフを言われた時は『ワー、本名で言われた!』と興奮しました。いつかガッツリと作品でご一緒したいと思っていたところ、『日本のいちばん長い日』で共演の機会をいただき、今回はバディとして演じられるのが幸せであり、楽しみでしょうがないです」と目を輝かせた。

クラブ「リコ」のママ・里佳子を演じる真木は「男の人たちがカッコよく描かれた小説で、私もヤクザの役で出たいと思うくらいでしたが、里佳子も気合いの入った女性なので、男性たちに負けじとカッコイイ女を演じたい」と語り、尾谷組の若頭・一之瀬を演じる江口は「組長が監獄に入っている間に50名の組員をおさめなければならない役で、実際に現場を見に行くのは難しいので、街を歩きながら“そういう人”を見つけて役作りできれば」と冗談まじりにコメントした。

また、作品の魅力について役所は「原作のハードボイルドさに白石監督の激しいアウトローな世界感が合わさり、人間臭いユーモアもある部分が魅力。大上は無茶苦茶な男で、法律も関係なく捜査を行いますが、彼なりの正義が伝わることを楽しみにしています」と明かし、五十子会の組長・五十子正平を演じる石橋の役柄についても「ここでは言えないのですが、五十子のキメ台詞も蓮司さんでなければ言えないようなセリフになっているので、楽しみにしていてください!」と含み笑いでキャスト一同と顔を見合わせた。

公開情報 東映配給「孤狼の血」は2018年春、全国公開
公式サイト:http://www.korou.jp/

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