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まきもと度チェックのNo.1は?阿部サダヲ主演「アイ・アム まきもと」完成報告会(2022.08.04)

「第70回ヴェネチア国際映画祭」オリゾンティ部門で監督賞を含む4冠を獲得したウベルト・パゾリーニ監督・脚本による「おみおくりの作法」を基に、監督・水田伸生&主演・阿部サダヲの4度目のタッグで生まれ変わった「アイ・アム まきもと」の完成報告会が8月4日(木)に行われ、水田監督、阿部をはじめ、宇崎竜童、松下洸平が登壇した。阿部は出演オファーを受けた時のことを振り返り、「こういうハートフルコメディはやったことがなくて、すごく嬉しかったです」と挨拶し、会見中には「まきもと度チェック」と題したコーナーも展開され、それぞれの意外な一面が明かされた。

人知れず亡くなった人を埋葬する「おみおくり係」として小さな市役所で働く牧本壮は、全く空気が読めない、人の話を聞かない、なかなか心を開かない、という周りからするとちょっと頑固で迷惑な存在。そんな牧本の「亡くなった人の思い」に寄せる気持ちが、人と人を繋ぎ、やがて奇跡を巻き起こす。満島ひかり、宮沢りえ、國村隼、でんでん、松尾スズキ、坪倉由幸(我が家)らが脇を固め、エンディングテーマとして、宇崎竜童が歌う「Over The Rainbow」が物語を包み込んでいる。

身寄りのないまま亡くなった老人・蕪木孝一郎を演じた宇崎は「中身も知らず、出演を決めてから台本を読ませていただいたんですが、面白いなと思いました。孤独死が世界中で問題になっていて、タイムリーなテーマだと感じました」とし、牧本に振り回される刑事・神代享を演じた松下は作品を観て、「(自分が)あんなに怒ってばかりいたんだぁと驚いたんですが、最後には心が温かくなる作品なので沢山の方に観ていただきたいです」と語った。

キャスティングについて監督は「声質のマッチングを意識している」と明かし、登壇した3人についても「シンガーでもあり、声は名器なわけですね。宇崎さんは子どもの頃からファンですし、阿部さんは僕の愛する俳優のトップですし、洸平君は芝居小屋で声をかけてしまうくらい俳優として尊敬していて、3人の声が気に入っています」と明かした。すると阿部も「全然知らなかったです」と驚き、「そういえば満島さんや、宮沢さんも歌ってますもんね」と納得の表情。

そして「宇崎さん演じる蕪木のことをすごく思っている役だったんですが、お会いするのは初めてで、ずっと宇崎さんのことばかり考えていたから、『あっ、生きてたんだ!』ってなりました」と言うと場内からは笑いが。そんな阿部演じる牧本のキャラクターについて宇崎は「こういう人がいたら、すごく平和で良い日本になるだろうな。(現実は)みんな真逆の金の方に走っていくから、すげー腹立たしいけど、牧本みたいな人が国会議員になった方がいいと思う!」と力を込めると、阿部も「そうですねぇ。中にはちゃんとした人もいらっしゃいますよ」とタジタジの様子。

松下も牧本について「無垢な部分が魅力的な人で、僕が演じた神代は迷惑を被る役だったんですが、ついつい手を差し伸べてしまったり、突き放したりしなかったのが少し理解できます」と語った。そんな松下だが、何年かに1度迷惑をかけてしまうことがあるそうで、「今回もやらかしてしまったんですが、メイクも着替えも終えて、スタンバイしていたら、すごい周りが静かになって、気がついたら僕だけで、初日から皆さんをお待たせしてしまいました」と慌てたそう。阿部が「それは呼びに来ないスタッフさんのせいじゃない?」とフォローするも、「気配の無さをやめられないんです」とトホホな一面を明かした。

宇崎も「個人的なことだけど、嫁が洗って乾かしてくれた洗濯物を部屋に置いておいてくれるんですが、僕は箪笥に入れたことが無い。だからどんどん洗濯物が溜まっていって、きれいなゴミ屋敷みたいになっています」と明かし一同驚愕。そして、「まきもと度チェック」を〇×で答えることになると、宇崎が「まきもと度No.1」に!「人の乱れた髪が気にならない」「人の話を聞かない」の両方を〇と答え、「会食が終わると、人が話した情報を全くキャッチしていないんだよね」とあっけらかんと明かし、阿部は「皆さん、宇崎さんの話が聞きたくなっちゃうからですよ」とまたしてもフォローする優しさを見せた。

公開情報 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給「アイ・アム まきもと」は2022年9月30日(金)から全国公開
公式サイト:https://www.iammakimoto.jp/

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