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主人公3人の声優も発表!山田尚子監督待望の最新作「きみの色」製作報告会(2024.03.18)

興収19億円のヒットを記録した「映画けいおん!」(11年)や、第40回日本アカデミー賞での優秀アニメーション作品賞をはじめ国内外で高い評価を獲得し、興収23億円をあげた「映画 聲の形」(16年)などを手掛けた山田尚子監督最新作「きみの色」の製作報告会が3月18日(月)に行われた。初解禁となるスペシャルPVが披露され、山田監督と企画から携わっている川村元気プロデューサーが登壇して制作の経緯などを明かし、1600人を超えるオーディションから主人公3人に抜擢された鈴川紗由、高石あかり、木戸大聖も登壇した。

人が「色」で見える高校生のトツ子は、同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女・きみと、街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年・ルイとバンドを組むことに。それぞれが誰にも言えない悩みを抱えるも、音楽で心を通わせ、友情とほのかな恋のような感情が生まれ始める。脚本は「けいおん!」シリーズ以降、幾度となく山田監督とタッグを組む吉田玲子、音楽・音楽監督は「映画 聲の形」「リズと青い鳥」にも参加した牛尾憲輔、キャラクターデザイン・作画監督を小島崇史、キャラクターデザイン原案をダイスケリチャードが務めている。

川村プロデューサーは「世界中の山田作品のファン、アニメファン、映画ファンが新作を楽しみにしていると思う。新海誠監督も嫉妬するずば抜けた演出力を持ち、海外の映画祭に行くたびに『山田監督の作品はまだか?』と言われ、一緒に企画できてマジで嬉しいです」と語り、山田監督は「光栄です。ありがとうございます」と照れた様子。また、川村プロデューサーは「210の国と地域での公開が予定されています。完成品を観ていない状態で、これだけのグローバルセールスが決まるのは、ジブリや新海監督作品くらいしかない。これだけ期待されているのだなと実感しています」と明かした。

どんな作品か聞かれた山田監督は「感覚的なものを受け取ってもらう映画にしたくて、トツ子が『この人はどういう人なんだろう?』と思った時に色で感じる、色で表現できたらいいなと思いました」とコメント。トツ子役の鈴川、きみ役の高石、ルイ役の木戸をオーディションで選んだ決め手については、「鈴川さんは独り言が可愛かった。一目惚れならぬ、一耳惚れです。高石さんは声が耳にこびりつく。心地よい意味で。木戸さんは雰囲気の柔らかさやトーンがルイにぴったりでした!」と3人ともべた惚れだったことを明かした。

オーディション合格の時を振り返り、鈴川は「信じられなくて、頭が真っ白で、涙が止まりませんでした。声優は目標の一つでもあったので、結果がわかるまではご飯も喉を通らなかったので、ホッとしました」とし、高石は「受かる想像もしていなかったので、聞いた時はビックリしました。山田さんの作品が元々好きで、何回も繰り返し観たりしていたので、本当に嬉しかった」と笑顔を見せ、木戸も「山田監督の作品に出られる喜びが押し寄せてきたんですが、声の仕事は初めてで、ルイ君として自分は大丈夫かな?と喜びと不安がありました」と明かした。

川村プロデューサーも「なるべく初めての声に出会いたい、これからのアニメ、実写を背負ってくれる人だと信じて仕事がしたいと思いました。声がいい俳優は売れる。その条件を持ったオンリーワーンな3人でした」とコメント。さらに、3人を導く物語のキーマンであるシスター日吉子役を新垣結衣が演じていることも明かされ、新垣は「トツ子、きみ、ルイは個性豊かで本当に愛らしく、試写の後にそれぞれを演じた鈴川さん、高石さん、木戸さんと顔を合わせた時、まるで物語の3人に会ったかのような気持ちになって高揚してしまいました」とコメントを寄せた。

最後に山田監督は「この作品を観て下さる方の今までや、これからあることに、きっとどこかしらに触れる映画になっていると思います。何より劇場で観ていただく、映画体験していただくことを大切にして作った映画なので、是非、劇場に足を運んでいただきたいです」とアピールした。

公開情報 東宝配給「きみの色」は2024年8月30日(金)全国公開
公式サイト:https://kiminoiro.jp/

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