浜辺美波と目黒蓮の互いにリスペクトし合う関係を監督も称賛!「ほどなく、お別れです」完成報告会(2025.11.20)
「小学館文庫小説賞」大賞を受賞し、累計40万部を突破している長月天音の同名小説シリーズを映画化した「ほどなく、お別れです」の完成報告会が11月20日(木)に行われ、浜辺美波、目黒蓮、森田望智、鈴木浩介、永作博美、夏木マリ、三木孝浩監督が登壇した。浜辺は「脚本を読みながら泣いてしまったんですが、演じる上で故人やご遺族と対峙する時に、どのくらい心を動かされるのかがチャレンジでもありました」とし、目黒は「悲しいお話ではありますが、今生きている喜びや亡くなった後の希望も感じられる物語でした」と明かした。
就職活動で連戦連敗を重ねる清水美空には、"亡くなった人の声を聴くことができる"という誰にも打ち明けられない力があった。美空の秘密に気付いた葬祭プランナーの漆原礼二から「その能力を活かすべきだ」と導かれるように葬儀会社のインターンとして働くことになった美空は、漆原の厳しい指導に心が折れそうになりながらも、誰よりも真摯に故人と遺族に寄り添う姿勢に憧れを抱いていくのだった。
企画スタートから6年をかけ完成させたという三木監督は「これまで何本も映画を撮ってきましたが、この作品ほど出演者もスタッフも自分事にできる作品はなかったと思います。大切な人との別れはいつか来るもので、自分だったらどうするかを考えることができるし、いろんな家族の別れが出てきますが、どの立場でも誰かしらに感情移入できる作品になっていると思います」とコメント。
特別な能力を持ったヒロインを演じた浜辺は「自分にしか見えない、聴こえない故人様の表情や声があるという特殊な環境で、最後に遺した気持ちや感謝、後悔をしっかりと受け止めて、ご遺族にお伝えする役割にやりがいを感じましたし、ありがたみも感じました」とし、納棺師としての所作を習得する必要があった目黒は「ひたすら練習して、葬祭プランナーの先生方の動画を撮っていただいて見続けました。美しく、でも振り付けのようにならないよう、ご遺族への思いを大事にして納棺の儀に臨みました」と明かした。
そんな目黒の姿を見ていた浜辺は「本当に所作が美しくて、亡くなられた方への慈しみも感じました。ヨーロッパから帰ってきたばかりで、時差ボケもあるでしょうに、漆原としての背中を見せて下さいました」と称賛し、目黒も「僕が練習している時も、実際に美空が座っているであろう場所で浜辺さんが正座して見て下さっていて、美空と漆原の関係性が積み上がっていった感じがします」と返した。すると浜辺は「座っていただけなんですけどね」と謙遜。
さらに「力もいるし、難しそうで、目黒さんでさえ苦労されていました。私の想像の50倍くらい目黒さんは忙しくて、深夜までダンスの振り入れや海外にもよく行かれていて、時差ボケありませんでした?」と心配するも、目黒は「あまり無かったかも。皆さんだってお忙しいし、浜辺さんの作品にかける思いが正座からも伝わってきて、本読みの段階から美空を作りあげていて、そういう姿勢が素晴らしいと思いました」と褒め合った。
三木監督は「現場でもリスペクトし合う良い関係性で、落ち着いているし浮ついていないナンバーワンの女優と俳優だと思います。様々な家族の生と死の狭間で見送る美空と漆原を、お二人に演じてもらえて良かった」と笑顔を見せ、浜辺も思わず喜びのポーズ。漆原と共に働く赤坂陽子を演じた森田は「葬祭プランナーの先生方からご指導を受けたんですが、自分にとっては何度も行う仕事でも、ご遺族にとってはたった1回しかないという気持ちで臨んでいると伺って、感銘を受けました」と明かした。
死を扱う本作を観て感じたことについて、美空の祖母を演じた夏木は「自分自身のことを思いました。死に様は生き様だなと思って。ちゃんとした葬儀を望むなら、ちゃんと生きること。そんな事を教えてくれる貴重な映画」と語り、美空の母を演じた永作も「自分のことや、一緒に生きてきた人たちのことを思いました。会いたいと思ったらすぐに会いに行こう。その時、その日をしっかり生きたいと思いました」と明かした。
美空の父を演じた鈴木は、自身の4才になる子供とのエピソードとして、「一緒に家で観させてもらったんですが、死を捉えきれていないはずなのに、『これ面白いね!』と言ってくれて、4才の子にも響く映画なんだと。忘れられない作品になりました」とコメント。また、監督は「お別れというのは、どうしても自分の身には起こってほしくないこととして、遠ざけて考えてしまいますが、ちゃんと見送ることの大切さをこの作品から教えてもらいました」と感慨深げにコメントした。
| 公開情報 | 東宝配給「ほどなく、お別れです」は2026年2月6日(金)から全国公開 公式サイト:https://hodonaku-movie.toho.co.jp/ |
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