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「シネマエール東北」6年間の活動報告(2017.05.19)

東日本大震災後の2011年から開始された「シネマエール東北〜東北に映画を届けよう!プロジェクト」は、2016年末までの約6年間で673回上映会を行い、参加者数は3万5256人となった。

2016年度は岩手、宮城、福島県で53回上映会を開き、3690人を動員。岩手県では、震災後も“三陸唯一の映画館”として営業を続けてきた「みやこシネマリーン」が9月末で閉館したが、上映会場として使用できる状態であることから、シネマリーンを運営してきた「みやこ映画生協」による上映会が毎月行われている。12月には「第5回みやこほっこり映画祭」を開催し、宮古市の中心部に古い蔵をリノベーションした新しい上映の拠点「シネマデアエル」を新設。また、釜石市の「釜石PIT」に「みやこシネマリーン」で使用していたデジタルプロジェクターが移設され、毎月「釜石PIT映画上映会CINEPIT」が行われ、8月には「釜石てっぱん映画祭」も開催され、永瀬正敏らゲストを迎え賑わいをみせた。宮城県では、かつて6つの映画館があった石巻市の中心市街地に新しい映画の場所を作ろうと2012年に立ち上げられた「ISHINOMAKI金曜映画館」で8回上映会を開催し、東松島市の復興公営住宅集会所などでは「二反走シアター」が3回開催された。福島県では、南相馬市の「朝日座」で“朝日座を楽しむ会”共催による「日本アカデミー賞最優秀賞受賞作品上映会」を開催し、伊達市梁川小学校でもPTA共催で「ワンピースTHE MOVIE エピソード オブ チョッパー プラス冬に咲く、奇跡の桜」を上映した。同プロジェクトは、映画館がない地域で、映画上映される場所、映画を楽しめる場を作り、心に残る豊かな映画体験を提供し続けられるような仕組みを考え、実現を目指して、今年度も活動を続けていくとしている。

(5月17日付 日刊興行通信より)

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