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映連、2017年映画諸統計発表、興収2285億円で第2位の成績(2018.01.29)

映連は1月25日、新年記者発表会をコートヤード・マリオット銀座東武ホテルで開催。映連の岡田会長並びに松竹の迫本社長、東宝の島谷社長、東映の多田社長、KADOKAWAの井上専務が会見を行い、2017年(平成29年)度の映画諸統計、各社本年度見通し等を発表。昨年の年間動員は前年比96・8%の1億7448万3千人、興収は前年比97・1%の2285億72百万円と、2000年以降では一昨年に次ぐ第2位の成績だった。

岡田裕介映連会長は「昨年の年間興収は2285億72百万円、前年比97・1%でした。この18年間では一昨年に続いて第2位の好成績となり、映画界全体としては良い1年でした。邦・洋の比率は邦画54・9%、洋画45・1%で洋画が頑張りましたが、まだ邦画の方が強いという状況です。ODS全体は182億2千万円。その内、邦画が72億12百万円、洋画が6億84百万円、中継が103億24百万円で、中継以外は映画としてカウントしております。平均入場料金は1310円と前年より3円上昇し、入場料金が高額な4DやIMAX作品が非常に人気を集め、対応スクリーンも増えた分、単価が押し上げられたと思います。以上の結果、動員は1億7448万3千人となり、前年より570万6千人減っております。公開本数は邦画が594本(16本減)、洋画が593本(54本増)で、合計では新記録1187本となり、5年連続で千本以上の公開となりました。スクリーン数は3525で前年より53スクリーン増。5年連続の増加となり、54スクリーンが閉館し、107スクリーンが開業しました。デジタル設備は98%に導入され、全体の34・4%となる1214スクリーンが3D上映が可能です。興収10億円以上の作品は、邦画が『名探偵コナン から紅の恋歌』以下38作品、洋画が『美女と野獣』以下24作品で、洋画の10億円以上作品の合計(841・3億円)は邦画の合計(777・1億円)よりも多い訳ですが、全体として邦画の売上の方が大きかった理由は、5億円から10億円までの作品が多かったためです。映連加盟4社とそのグループ会社の映画輸出実績は、2億2106万6千ドルで前年比136%と、アニメ作品を中心にセールスがかなり好調でした」と述べた。

●入場人員=1億7448万3000人(96・8%)。
●興行収入=2285億7200万円(97・1%)→邦画1254億8300万円(構成比54・9%/前年比84・4%)、洋画1030億8900万円(構成比45・1%/前年比118・6%)。
●平均入場料金=1310円(100・2%)。
●公開本数=1187本(前年1149本)→邦画594本(前年610本)、洋画593本(前年539本)。
●スクリーン数=3525Sc(前年3472/前年比101・5%)→邦画専門館57Sc(59Sc/96・6%)、洋画専門館31Sc(31Sc/100・0%)、邦洋混映館3437Sc(3382Sc/101・6%)。
●劇映画のビデオソフトによる販売と鑑賞人口推定▽メーカー売上=1289億円(97・6%)。▽小売店舗売上=1986億円(96・2%)、▽映画鑑賞人口=3億5140万人(88・1%)。
●映画輸出実績▽2億2106万6000ドル(136%)。

(1月25日付 日刊興行通信より)

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