(株)KADOKAWAは、2015年から2016年のラインナップ発表会を3月6日に行った。井上伸一郎代表取締役専務は｢今年も非常にバラエティに富んだ作品をご用意することができました。邦画では哀川翔さんの芸能生活30周年記念作品となる、品川ヒロシ監督作『Zアイランド』があります。ゾンビとヤクザと女子高生がバトルアクションを繰り広げ、最初は笑って、アクションで興奮し、最後に泣くという映画の魅力が詰まった作品です。その後、石井隆監督の『GONINサーガ』や、120万部を超える伊坂幸太郎さん原作の『グラスホッパー』も控えています。洋画もアート系から『ハンガー・ゲーム』のようなアクションものまで揃い、アニメは人気の『ストライクウィッチーズ』シリーズに加え、ビデオのセールスが好調な『デート・ア・ライブ』待望の映画化作品を公開します。今年も角川の作品を宜しくお願い致します｣と挨拶した。

続いて菊池剛角川書店BC副ブランドカンパニー長は｢おもちゃ箱をひっくり返したようなラインナップとなりました。ご存知のように洋画の大作、TVシリーズを中心としたアニメは大きな収益源ですが、なんと言っても邦画を量産していく体制を作って参ります。まだ具体的には言えないのですが、皆さん非常に驚かれるような、『新生角川』と言える2016年以降の発表が初夏、夏、秋と立て続けに行われます。興行の皆様含め、がっちりと組んでいけば大きな成果が得られると確信しております。来年以降はほぼ毎月公開を目指し、全社一丸となって取り組んで参りますので宜しくお願い致します｣と語った。

この日は4月以降公開の27本が映像や説明と共に紹介され、その内2本（｢ピンクとグレー｣｢エヴェレスト 神々の山嶺｣）は製作幹事として取り組んでおり、邦画、大作洋画、アートハウス、アニメ・ライトノベルの4本柱を軸に展開していく。

【2015年】
▽｢間奏曲はパリで｣マルク・フィトゥシ監督・脚本、イザベル・ユペール、ジャン＝ピエール・ダルッサン（4月4日、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA他）。▽｢ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow vol．3 アルンヘムの橋｣高村和宏監督、声の出演 沢城みゆき、名塚佳織（5月2日、角川シネマ新宿、シネマサンシャイン池袋他）。▽｢Zアイランド｣品川ヒロシ監督・脚本、哀川翔、鈴木砂羽（5月16日全国、吉本興業共同配給）。▽｢ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス｣フランシス・ローレンス監督、ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン（6月5日、TOHOシネマズみゆき座他）。▽｢若尾文子映画祭―青春―｣増村保造監督、溝口健二監督、吉村公三郎監督他、若尾文子、市川雷蔵（6月27日、角川シネマ新宿他）。▽｢劇場版デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント｣元永慶太郎監督、声の出演 島崎信長、井上麻里奈（夏、角川シネマ新宿、シネマサンシャイン池袋他）。▽｢ラブ・アンド・マーシー（原題）｣ビル・ポーラッド監督、ジョン・キューザック、ポール・ダノ（8月1日、角川シネマ有楽町他）。▽｢脳漿炸裂ガール｣れるりり原案、アベユーイチ監督（夏公開）。▽｢ダニー・コリンズ（原題）｣ダン・フォーゲルマン監督、アル・パチーノ、アネット・ベニング（秋、角川シネマ有楽町他）。▽｢GONIN サーガ｣石井隆監督・脚本、東出昌大、桐谷健太（秋、TOHOシネマズ新宿他、ポニーキャニオン共同配給）。▽｢インサージェント（原題）｣ロベルト・シュヴェンケ監督、シャイリーン・ウッドリー、テオ・ジェームズ（全国公開）。▽｢ア・リトル・カオス（原題）｣アラン・リックマン監督・脚本、ケイト・ウィンスレット、マティアス・スーナールツ（秋、角川シネマ有楽町他）。▽｢ザ・トラスト（原題）｣アレックス・ブリューワー／ベン・ブリューワー監督、ニコラス・ケイジ、イライジャ・ウッド（秋公開）。▽｢グラスホッパー｣瀧本智行監督、生田斗真、浅野忠信（11月7日公開、松竹共同配給）。▽｢FOUJITA｣小栗康平監督、オダギリジョー、中谷美紀（11月、角川シネマ有楽町他）。▽｢ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション｣フランシス・ローレンス監督、ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン（冬公開）。▽｢フーディーズ（原題）｣トーマス・ジャクソン／シャーロット・ランデリウス／ヘンリク・ストッケア監督、アイステ・ミセウチュウテ、ペルミ・パイタヤウェット（全国公開）。

【2016年】
▽｢クリミナル（原題）｣アリエル・ヴロメン監督、ケビン・コスナー、ライアン・レイノルズ。▽｢太陽｣入江悠監督、神木隆之介、門脇麦。▽｢のぞきめ｣三津田信三原作。▽｢ラ・パッション・ドゥ・オーギュスタン（原題）｣レア・プール監督、セリーヌ・ボニアー、ヴァレリー・ブライス。▽｢スキップトレース（原題）｣レニー・ハーリン監督、ジャッキー・チェン、ファン・ビンビン。▽｢アイリス（原題）｣アルバート・メイズルス監督、アイリス・アプウェル。▽｢アメリカン・ウルトラ（原題）｣ニマ・ヌリザデ監督、ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート。▽｢ザ・マン・フー・ニュー・インフィニティ（原題）｣マット・ブラウン監督、デヴ・パテル、ジェレミー・アイアンズ。

【製作幹事作品】
▽｢ピンクとグレー｣行定勲監督、中島裕翔、菅田将暉（2016年春公開、アスミック・エース配給）。▽｢エヴェレスト 神々の山嶺｣平山秀幸監督、岡田准一、阿部寛（2016年公開、東宝／アスミック・エース配給）。

（3月8日付 日刊興行通信より）