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人々の良心が繋いだ日本とトルコの絆を描く!内野聖陽主演「海難1890」クランクアップ報告会見(2015.07.09)

125年前に樫野崎沖で起きた「トルコ軍艦エルトゥールル号海難事故」と、その95年後に起きた「イラン・テヘラン在留邦人救出事件」。2つの事件に隠された感動の物語を日本・トルコ合作映画として公開する「海難1890」のクランクアップ報告会見が7月9日(木)に行われ、内野聖陽、ケナン・エジェ、忽那汐里、夏川結衣、宅間孝行、永島敏行、田中光敏監督が登壇した。両国間の国家級プロジェクトということから、東映の多田憲之社長、トルコ共和国のアフメト・ビュレント・メリチ駐日大使が挨拶し、安部晋三総理大臣とレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領からのビデオメッセージも披露された。

日本・トルコ友好125周年の今年、国を越えて固く結ばれた心の絆の深さを描き出す本作は、昨年12月14日から今年2月9日まで日本パートの撮影を行い、4月7日から5月31日までトルコ共和国において撮影を行った。台風により沈没したエルトゥールル号の乗組員たちを必死に助ける医師を演じた内野は「歴史的な事件を扱うと史実と違う方向に行くことがありますが、今回、いろんな資料に目を通して確実だと思ったのは、目の前の人たちを助けたいという人々の良心です。その心を田村という医師に投影させました。人を思う、家族を思うというシンプルな気持ちを、世界中に伝えられたら」と挨拶。

エルトゥールル号に乗船する海軍機関大尉と、駐テヘラントルコ大使館職員という2つの時代の人物を演じたケナン・エジェは「略奪や人種差別などにより戦争が起き、暴力的な映画が利益を生み出している今、本作は友好と平和を描いた大切な作品になっていると思う。トルコを代表して参加できたことを誇りに思うし、改めて日本の皆さんに御礼を申し上げたい。アリガトウゴザイマス」とコメント。

ケナンと同じく2役を演じた忽那は「何世紀にもわたって絆や人を思う気持ちが受け継がれていると感じ、それを伝える責任感を持って演じさせていただきました。両国のスタッフとキャストが文化の違いやいろんな壁を乗り越えて作ったことを誇りに思います」と感慨深げに語り、エルトゥールル号編で遊女を演じた夏川は「お恥ずかしいことに、題材となった事件について知りませんでした。私のように知らない方々がいっぱいいると思うので、作品を通して人間愛や、人が人を助けることの大切さを感じていただけたら」と明かした。

イラン・イラク戦争でテヘランに取り残される日本人技術者を演じた宅間は「トルコで撮影を行ったのですが、沢山のエキストラの方に集まっていただき、スケールが大きく、戦争のシーンも迫力があって、僕は現場に身を委ねるだけでした。エンターテイメントとしても楽しめると思います」と明かし、駐テヘラン日本大使を演じた永島も「イスタンブールの人々だけでなく、現地に駐在する日本人の方々が休みをとってでも撮影にエキストラとして参加してくれたくらい、強い思いが詰まっています」と語った。

撮影を行った和歌山県串本町の人々の協力も大きかったようで、内野は「おいしい手料理を母ちゃんたちが作ってくれて、この方々のご先祖様たちなら(エルトゥールル号の乗組員を)助けるよね!と思えました」と笑顔で明かし、ケナンも「婦人会の方々がサプライズでトルコの伝統的な衣装を着て舞踊を披露してくれたんです。すごく上手くて、トルコでも見たことのないようなショーに感動しました!」と撮影の合間のエピソードを明かした。

田中監督は「6ヶ月、延べ1万人のエキストラが参加して撮影しました。日本とトルコが友情という一つの絆で繋がっているからこそ出来た作品です。今は編集の真っ最中ですが、画面から出て来る迫力に手応えを感じています。皆さんの心に届く作品になると思っているので、公開に向けてよろしくお願いします!」とアピールした。

公開情報 東映配給「海難1890」は2015年12月5日(土)全国公開
公式サイト:http://www.kainan1890.jp/

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