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ビートたけしも「実写版として最初に成功した作品」と熱弁!「ゴースト・イン・ザ・シェル」来日記者会見(2017.03.16)

日本発のSF作品の金字塔「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」をハリウッドで実写映画化した「ゴースト・イン・ザ・シェル」の来日記者会見が3月16日(木)に行われ、スカーレット・ヨハンソン、ビートたけし、ピルー・アスベック、ジュリエット・ビノシュ、ルパート・サンダース監督が登壇。士郎正宗による原作誕生の国である日本での最速会見であり、世界中に熱狂的なファンがいる作品ということもあって、記者たちですし詰め状態の会場は熱気に包まれ、ビートたけしのブラックジョークに盛り上がりを見せた。

スティーヴン・スピルバーグが実写化権を獲得し、「私のお気に入りだ」と言わしめる本作は、近未来を舞台に脳以外は全身義体の世界最強にして唯一無二の存在である少佐率いるエリート捜査組織・公安9課が、サイバーテロ組織と対峙する姿を描き出す。昨年11月には、東京で全世界へ向けたローンチイベントが開催され、その際に解禁された予告映像が、これまでに2億回以上の再生回数を誇るなど、ファンの期待も高まっている。

サンダース監督は学生時代に劇場版アニメと出会い、熱烈なファンだったということで「この素晴らしいレガシーの一部になれて光栄。想像力をかきたてられる作品だったし、『実写化されるなら自分がやりたい!』と思い続けていたのですが、スピルバーグが製作するということで、一度は諦めかけていました。でも幸運にも私に話がまわってきたんです!士郎さんの原作コミック、押井さんのアニメから私が触発されたように、皆さんにはこの映画を通して原作やアニメの世界観を知っていただきたい」と熱くコメント。

少佐を演じるスカーレットは当初、どのように実写化されるのか想像できなかったと語り、「原作は詩的で夢のようだったので、少佐というキャラクターに自分がどうやって入っていけばいいのかわからなかったのですが、アニメーションを観て、ずっと心に残っていたし、サンダース監督が原作への敬意を払いつつ独自の世界観を打ち出そうとしていることが伝わってきました。肉体的にも感情的にも大変な撮影だったけど、人として、役者として、キャラクターを通して成長することができたし、大きな体験となりました」と感慨深げ。

少佐の上司である荒巻役のビートたけしは開口一番「やっと幸福の科学からも出られて、統一教会に入ろうかと思っていたんですけど、やっぱりこの映画のためには創価学会がいいんじゃないかと・・・(笑)」と語り出したが、「本格的なハリウッドのコンピューターを駆使した大きなバジェットの映画に出られて良い経験でした。原作に忠実で、なおかつ新しく、アニメやコミックの実写版として最初に成功した作品と言えると思う。それくらい見事で、監督がこの作品に賭けていることが現場でも感じられた。大きなスクリーンで観ていただければ、ディテールにまでこだわっていることがわかっていただけるはず」と熱弁。

“攻殻ファン”の間で人気のバトーを演じたピルーは「14歳の頃にアニメ版と最初に出会い、アイデンティティーを模索する物語に、私もちょうどうそういう時期だったので共感したのを覚えています。2015年に監督から話をいただいた時には、バトーよりも若いし、平和主義者な僕とはちょっと違うんじゃないかと思ったんですが、ビールもピザも大好きなキャラクターだと聞いて、『これなら演じられる!』と思いました。スカーレットをはじめ、たけしさん、ジュリエット、監督との仕事は大きな喜びになりました」とコメント。

少佐を作り出すオウレイ博士を演じたジュリエットは脚本を読んだ際に「さっぱり意味がわからなかった」とあっけらかんと話しながらも、「息子が映画関係で3Dの仕事をしているんですが、原作アニメの大ファンで、脚本を2回も読んで説明してくれたんです。『素晴らしい作品だから、絶対出た方がいい!』と後押ししてくれました。作品独自のコードのようなものが存在していて、私の役も複雑でしたが、監督と熱論を交わして役作りすることができました」と語り、最終的には日本のアニメや漫画にも興味を持つようになったそう。

監督“北野武”としてもヨーロッパをはじめ世界から称賛されているビートたけしは、ハリウッド大作と日本映画の違いについて「まずカメラの台数が違う。自分は多くても3カメくらいだけど、5カメ、6カメある。ただ歩くシーンも監督から『Good!』と言われたから、いいんだと思ったら『One more.』って言われて、次に『Very Good! One more.』、その次は『Excellent! One more.』、またその次は『Genius! One more.』って具合で、とにかく各カメラが各パートを狙っているから30カットくらい撮る。これはお金がかかるよな〜と思ったね」と驚きが隠せないようだった。

公開情報 東和ピクチャーズ配給「ゴースト・イン・ザ・シェル」は4月7日(金)からTOHOシネマズ 六本木ヒルズ他全国で公開
公式サイト:http://ghostshell.jp/

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