ニュース

フェスティバル・ミューズは広瀬アリスに決定!「第32回東京国際映画祭」ラインナップ発表会(2019.09.26)

10月28日(月)から11月5日(火)まで開催される「第32回東京国際映画祭」のラインナップ発表会が9月26日(木)に行われ、コンペティション部門14本をはじめとする全上映作品が発表された。オープニング作品はシリーズ50作目となる山田洋次監督最新作「男はつらいよ お帰り 寅さん」が飾り、昨年から始まった映画祭中盤の柱となるGALAスクリーニングでは、周防正行監督がサイレント映画の活動弁士の姿を描く「カツベン!」を上映。また、新たに「ジャパニーズ・アニメーション」部門が新設された他、今年のフェスティバル・ミューズを女優の広瀬アリスが務めることも明らかとなった。

今年からチェアマンに就任した安藤裕康氏は「日本や世界の優れた映画が一堂に会し、映画を愛する人々が集まって、社会や人生について思いを巡らせるのが映画祭のあるべき姿だと思います。今年も多種多様なラインナップを揃えることができました。個人的には敬愛する山田洋次監督の『男はつらいよ』がオープニング作品に選ばれたことを嬉しく思います。山田監督は半世紀に亘る日本の歴史を振り返りながら、新しい時代へ向けたギアチェンジをしたいとおっしゃっており、その意味で令和元年に日本がギアチェンジするのに相応しい作品だと思っております」と挨拶。

また、久松猛朗フェスティバル・ディレクターからは、クロージング作品として発表されていたマーティン・スコセッシ監督作「アイリッシュマン」について、「上映環境等を精査する中で、最終的にTOHOシネマズ六本木ヒルズの4K対応スクリーンで特別招待作品として上映させていただくこととなりました」と変更点が発表された。そして、フェスティバル・ミューズの広瀬アリスからは「映画の良さを少しでも多くの方に伝えていけたらと思いますし、世界中の映画を愛する人々に運命だと思うような作品に出会っていただけたら幸せです。頑張ります!」と意気込みを伝えるビデオレターが届いた。

また、脚本を手掛けた「プロメア」がジャパニーズ・アニメーション部門で上映される中島かずき氏が登壇し、「お陰さまで公開から4ヵ月経ちますが、ロングラン上映が続いています。映画祭では応援上映となるので、世界の人々に日本のアニメファンは『こういう楽しみ方をしている』というプレゼンになると思うので観に来て下さい」と語り、オープニング作品「男はつらいよ お帰り 寅さん」の山田洋次監督も、「50年をかけて作ったような感じで、長生きして良かったと思うし、渥美さんも『山田さんよくやったね』とニヤニヤしているんじゃないかな。楽しくて不思議な色合いを持った作品になっているので、多くの人に観ていただきたいです」と明かした。

今年のコンペティション部門には115の国と地域から1804本の作品が集まり、その中から「ばるぼら」の手塚眞監督と「喜劇 愛妻物語」の足立紳監督も登壇。手塚監督は「初のコンペということで自信となりました。手塚治虫のマンガとしては異色と言われる原作ですが、息子の私から見ると手塚らしい作品で、父が考えた物語と私の感性を融合させました」と語り、足立監督は「濱田岳さんには僕の分身のような、水川あさみさんがガミガミ怒るのがわかるような夫を演じてもらいました。夫婦は赤の他人としては最もしょうもない部分を見せ合う関係だと思っていて、そういう部分を描けたらと思いました」と明かした。

なお、コンペティション部門の審査委員長には女優のチャン・ツィイーが決定しており、審査委員にはビル・ガーバー(プロデューサー)、ジュリー・ガイエ(女優/プロデューサー)、マイケル・ノアー(監督)、廣木隆一(監督)が名を連ねている。さらに、今年のJapan Now部門では大林宣彦監督の特集が組まれる他、ジャパニーズ・アニメーション部門の中ではULTRAMAN ARCHIVESとして「ウルトラQ」から厳選した4作品が4K上映される。また、関連企画として、「東京国際ファンタスティック映画祭」が14年ぶりに一夜限りの「シン・ファンタ」として復活を果たすなど、今年もバラエティに富んだ企画が用意されている。

開催情報 2019年10月28日(月)〜11月5日(火)、六本木ヒルズ、EXシアター六本木、東京ミッドタウン日比谷、日比谷ステップ広場で開催
公式サイト:http://www.tiff-jp.net

バックナンバー

ページのトップへ