｢SING／シング｣や｢ペット｣シリーズなどヒットアニメーションを世に送り出しているイルミネーション・スタジオ最新作｢ミニオンズ フィーバー｣の日本語吹替版完成会見が6月8日（水）に行われ、笑福亭鶴瓶、市村正親、尾野真千子が登壇した。今回は大悪党集団“ヴィシャス・シックス”に憧れる11歳の少年として、グルーの声を続投した鶴瓶は｢ようやく公開となりますが、ものすごい面白かったので、皆さんに観ていただけるのが楽しみ｣と挨拶した。

｢怪盗グルーの月泥棒｣（2010年）でスクリーンに初登場したミニオンたち。最強最悪のボスに仕えることが生きがいの彼らが怪盗グルーと出会うまでを描いた｢ミニオンズ｣（15年）は興収52億円を記録。ミニオンたちがグルーに反旗を翻す｢怪盗グルーのミニオン大脱走｣（17年）は更なる興収73億円を記録した。最新作では1970年代を舞台に、グルーとミニオン最大の謎である“はじまりの物語”が描かれる。

グルーが憧れる悪党グループ“ヴィシャス・シックス”の元リーダー、ワイルド・ナックルズを演じた市村は｢憧れのミニオンズに参加出来て嬉しいです。次男と一緒に観たんですが、『パパ、やったね！』と言われ鼻が高い。次は長男と観に行きます！｣と晴れ晴れと語り、ミニオンたちの前に立ちはだかる“ヴィシャス・シックス”の女リーダー、ベル・ボトムを演じた尾野は｢一番喜ぶだろうなと思ったのが姪っ子や甥っ子で、やっと胸を張れます。いつもは地味な映画が多いので・・・｣と自虐的に明かした。

鶴瓶は未だにアフレコに慣れないと語り、｢毎回、初めてみたいで、僕だけ時間がかかって、監督にめちゃくちゃ怒られるんですよ。もうちょっと恐怖。でも、道を歩いていたりすると、親子連れには『鶴瓶さん！』じゃなくて、『グルーだ！』って言われて、セリフを喋ってあげると、『顔が違う！』とか言われるんですよ。そこまで浸透しているのは嬉しい｣と笑顔。しかし、お孫さんにはまだ理解してもらえていないようで、｢観ている後ろから生声でグルーをやっても、振り向かれて『シーッ！』とかやるんですよ｣と明かした。

市村は｢ミニオンズ｣シリーズへの出演が本当に嬉しかったようで、｢親分肌の悪党に、俳優生活50周年をかけて挑みました！｣と話すと、鶴瓶から｢（ワイルド・ナックルズと）顔が似てるよね｣と言われ、｢僕のおじいちゃんに似ています。大正時代の人って感じがする｣と笑った。また、尾野はアフレコでの苦労について、｢動いてしか芝居をしたことがないので、じゃあ、動こうと。上から目線のセリフばかりなので、椅子の上に立ってやったら、雰囲気がつかめました｣と語った。

映画のタイトルに因んで、この夏フィーバーしたいことを聞かれると、鶴瓶は｢久々に外国に行けるので行こうかなと。ハワイにも3年行ってないんで、向こうの空気を吸ってきたい｣とし、市村は｢子どもたちと男3人で、いろんな意味でフィーバーしたい。ゴルフの打ちっぱなしとか、乗馬とか、グランピングとか｣と話すと、鶴瓶から｢コケませんか？｣と聞かれ、｢コケますよ。この前もキャンプで夜は酔っぱらってコケ、朝は寝ぼけてコケました｣とあっけらかんと明かした。

一方、尾野は｢畑を借りたい。自然に触れることがないから。あと、マネージャーとバドミントンがしたいねって話していて、キックボクシングもやりたい！｣と話すと、鶴瓶から｢それ以上、強うなったらアカン。畑したらええ。実家も信じられないくらい田舎ですからね｣と横やりを入れられた。そして、映画では11歳のグルーが登場するということで、その年頃の写真を披露することになると、尾野は笑顔の可愛い1枚を。｢こんな笑顔してますけど、人見知りが激しすぎて、他人と会話が出来ませんでした｣と以外な一面。

市村はキャップを横にかぶり、サスペンダーをして水筒を下げた白黒写真を披露し、｢見て！あの水筒！時代ですねぇ。この頃から大人の言葉を使いたがって、近所のおばさんに『いい塩梅ですね』とか言ってました。かまってほしかったから｣と振り返り、鶴瓶はほぼ顔のつくりが同じ白黒写真に｢まんまかいな！｣と自分でツッコミ。｢5人兄弟の末っ子で、やんちゃな子でしたが、3人の姉たちにめっちゃ可愛がられて、ブラジャーつけられたり、化粧されたりしてました。今でも仲はいいですからね｣と目を細めた。

そして最後に鶴瓶は｢子どもさんも大人も何遍も観てくれて、セリフまで知っている人がいるような作品。コロナで延期もされていたので、僕も楽しみにしてましたし、家族で観ても、一人で観ても楽しいので、この夏、是非劇場に観に行ってください｣とアピールした。