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第39回藤本賞は「新聞記者」製作の河村光庸氏(2020.06.22)

「第39回藤本賞」の選考結果が6月15日に発表された。2019年4月から2020年3月までの1年間に劇場公開された映画を対象に選考が行われ、「藤本賞」には「新聞記者」製作の河村光庸氏が輝いた。

藤本賞には賞金50万円、特別賞、奨励賞には賞金30万円並びに各賞に対し副賞が贈られる。選考委員会メンバーは、委員長に松岡功氏、委員に襟川クロ氏、樋口尚文氏、品田英雄氏、金澤誠氏、高井英幸氏。各賞と授賞理由は次のとおり。

▽藤本賞=河村光庸氏(「新聞記者」の製作に対し)
 実在の新聞記者のノンフィクションを原案に、現在進行形の政治やメディアをめぐる事件を題材にした骨太な企画を、配役も含め商業的なサスペンス要素を加えて成立させ、近年なかった社会派作品として高い評価を得、ロングラン上映を可能にするほどの大きな反響を呼んだ力強い話題作を製作した功績に対して。

▽特別賞=松橋真三氏、村田千恵子氏、稗田晋氏、森亮介氏、北島直明氏(「キングダム」の製作に対し)
 中国の春秋戦国時代を舞台にした、大将軍になる夢を抱く青年と中国統一を目指す若き王を壮大なスケールで描く同名のコミックを、本格的な中国ロケを敢行して映画化、原作ファンも納得の迫力の映像とアクションで、日本映画実写第1位となる400万人を超える大ヒット作品を製作した功績に対して。

▽奨励賞=佐藤善宏氏、石黒裕亮氏、加倉井誠人氏(「蜜蜂と遠雷」の製作に対し)
 直木賞と本屋大賞をダブル受賞した、ピアノコンクールを舞台にした4人の若者の青春群像を描いた同名の小説を、俳優たちの演技による圧倒的な演奏場面を中心に描き、原作者自身が映像化不可能と評した題材を音楽ファンも含めて多くの観客を集める娯楽作として製作した貢献に対して。

 なお、授賞式は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となった。

(6月18日付 日刊興行通信より)

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