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橋田壽賀子も絶賛『面魂がある』子役も発表!「おしん」製作発表会見(2013.02.05)

1983年、NHK朝の連続テレビ小説として放送され、社会現象となった橋田壽賀子の代表作を30年ぶりに新たな装いで映画化する「おしん」の製作発表会見が2月5日(火)に行われた。原作の橋田壽賀子、冨樫森監督、おしんの母・谷村ふじを演じる上戸彩、ドラマ版ではふじを演じ、今回は加賀屋の大奥様・くにに扮する泉ピン子に加え、約2500名の中からオーディションで選ばれたおしん役の濱田ここね(8歳)がおしんの衣装を着て登壇し「いっしょうけんめい頑張ります!」と満面の笑顔で挨拶した。

今から約100年前の山形県の寒村に生まれ、苦難を強いられても決して負けることなく生きる“おしん”の姿を映し出したドラマは、日本のみならず世界86の国と地域でも放送され、多くの人に感動を与えた。平均視聴率52.5%、最高視聴率62.9%という、未だに破られることのないテレビドラマの歴代最高視聴率を保持している。本作では、家族を想い、ひたむきに、愛らしく成長していくおしんの少女時代に焦点を当て、2月中旬から3月末にかけて庄内映画村ほか山形県でオールロケーション撮影を行っていく。

原作の橋田壽賀子は「今また『おしん』をやっていただけるということで感無量です。高度成長の時期に、このままではいつかダメになるのではないかという警告を込めて書いた作品でしたが、今回は子供時代を中心にやっていただくということで、意味合いが違っていると思います。今はいじめが大きな問題になっていますが、おしんが奉公先でいじめられながらも頑張る姿を見て欲しい。『いじめに負けないで』という単純なメッセージを込めた映画になってもいいと思っています」と明かした。

本作への出演を熱望したという上戸彩は「まだこの役には早い、母親には見えないと言われてしまうかもしれませんが、ピン子さんから『命をかければ大丈夫!』というステキなアドバイスをいただいたので、スイッチを切り替えて頑張りたいと思います」と挨拶し、泉ピン子も「私が30歳くらいの時に演じた役を、彩ちゃんが引き継いで演じてくれるというのは感無量の思いです。一生懸命やればいいのが出来ます!方言はテープを聴いてもよくわからないので、NHKのBSでやっている再放送を見て頑張ります!」と30年ぶりの出演に気合が入っている様子。

冨樫監督は「今、改めて橋田さんと泉さんと仕事をするのだと、ひしひしと感じています。去年の夏にお話をいただき、実現に近づいて来て嬉しく思っています。大ヒットドラマのファンを裏切らない、新しいおしんを映画としてお見せしたいし、泣いて、泣いて元気になるような『おしん』を作っていきたいと思っています」と意気込みを語った。

ここで、司会者から発表された“おしん”役の濱田ここねちゃんが登場。上戸は「衣装合わせの時、2時間ぐらいずっと笑って一緒に居てくれて。映画の中ではこの笑顔が見れないのかと思うとつらいです」と早くも母親らしい顔を覗かせ、オーディションの最終審査に参加したという泉は「浴衣を着た時にピッタリだと思った。子役の皆さん、はっきり言って上手過ぎるの。(ドラマでおしんを演じた)綾子はうまく無かった。『そったらことしてねぇ』『父っちゃん』『母っちゃん』とかそんなセリフばっかりだったしね」と笑って語ると、橋田はここねちゃんを見つめながら「面魂があるよ!」と太鼓判を押した。また、冨樫監督もここねちゃんを選んだ決め手について「都会の色が付いた子が多い中で、リンゴほっぺの野生児はこの子だけだった。パワーというか、生命力が決め手でした」と明かした。

最後に、30年前のドラマ放送時には生まれていなかった上戸は「お話をいただいてから『おしん』のVTRを見て、始まって5分くらいからひたすら号泣していました。物凄くプレッシャーは感じていますが、生きていく力強さ、家族の絆といった、今の時代にも必要とされているものを、新しい形で伝えていけたらと思っています」と決意を語った。

公開情報 東映配給「おしん」2013年10全国公開
公式サイト:http://www.toei.co.jp/movie/details/1201119_951.html

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