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複合型エンターテインメント施設を2014年12月に開業「浅草六区再生プロジェクト」記者発表会(2013.06.27)

(株)マルハン、松竹(株)、(株)アミューズ、セグラス グループホールディングス(株)の4社により今年4月18日に合弁会社として設立された(株)TOKYO 六区 CITYは、台東区の浅草六区地区 地区計画に基づいた再開発「浅草六区再生プロジェクト」の記者発表会を6月27日(木)に開催。今年4月に六本木でミュージカル専用劇場を開業したばかりの(株)アミューズ大里洋吉会長は「六区に劇場を集中させ、いろんなエンターテインメントの人たちを招聘し、育てたい。人々が日本ではなく浅草を目がけて来るような、世界の集客装置が六区にできれば素晴らしいし、そのように努めさせていただきたい」と意気込みを語った。

浅草六区は、明治期に日本初の常設映画館が開館し、大正期には「浅草オペラ」が流行、終戦後には「フランス座」から数々のエンターテイナーを輩出するなど、演劇・映画・落語寄席等、ライブエンターテインメント街として発展、繁栄を極めたが、テレビの普及などエンターテインメントが多様化する中で徐々に衰退し、昨年、同地区最後となった5つの映画館が相次ぎ閉館した。浅草は浅草寺を中心に年間2000万人以上の観光客が訪れる日本有数の観光地だが、昨年の東京スカイツリー開業や隅田川流域の活性化プロジェクトなどを受け、大きな変化を遂げようとしており、浅草六区も、つくばエクスプレスの開業により浅草の新たな西の玄関口として更なる発展が期待されている。こういった背景を受け、「浅草六区再生プロジェクト」は浅草の街をライブエンターテインメントで活性化させ、多くの人で賑わう街と空間を作ることを目的とし、官民一体となり(株)TOKYO 六区 CITYにより推進されることとなった。

同プロジェクトの第1弾として、昨年閉館した浅草中映劇場があった「浅草中劇会館」「浅草新劇会館」を再開発し、複合型エンターテインメント施設「マルハン松竹六区タワー」を2014年12月に開業。同タワーは二つの劇場と遊技施設、飲食店などを備えた複合型エンターテインメント施設で、外観デザインは明治期に建造され関東大震災の影響で解体された浅草のシンボルタワー「凌雲閣」を彷彿とさせる地下1階、地上8階の建造物となる。2つの劇場(中劇場500席、小劇場300席)で上演されるコンテンツは、他社へ委託せず、(株)TOKYO 六区 CITYが興行主となり運営。(株)アミューズ代表取締役会長の大里洋吉氏がゼネラルプロデューサーに就任し、舞台エンターテインメントを中心に、両劇場共に“世界的なコンテンツ、世界展開を狙うことができるコンテンツを”というコンセプトに沿った演目を製作・上演する。なお、初年度の年間目標来場者数は200万人とし、長期ビジョンとしては観光客の浅草滞在時間を現在の2・5時間から2倍の5時間にしていくとしている。

記者発表会では、台東区都市づくり部長の奥原崇氏による挨拶に続き、「浅草六区」の変遷が紹介され、浅草地区観光まちづくり推進協議会の熊澤永行会長が自ら目にしてきた同地区の歴史について語った。また、松竹(株)の迫本淳一代表取締役社長からは同プロジェクトの背景について、(株)TOKYO 六区 CITYの韓俊代表取締役社長からは新会社設立の説明と新施設の発表が行われ、(株)アミューズの大里洋吉代表取締役会長が同地区のエンターテインメントの現在と今後について語った。

公開情報 公式サイト:http://www.tokyorockcity.jp/

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