ニュース

監督の無理難題に紅一点の釈由美子がテンパッた!「相棒−劇場版III−」製作報告会見(2013.11.12)

2000年の土曜ワイド劇場での放送から13年、連続ドラマシリーズ開始から11年を迎え、その間4本製作された劇場映画はヒットし、この秋スタートの「season12」も初回視聴率19.7%を記録するなど圧倒的な支持を受ける「相棒」の最新映画「相棒−劇場版III−」の製作報告会見が11月12日(火)に行われた。今では“右京さん”と呼ばれることが多くなったというほど杉下右京がはまり役となっている主演の水谷豊をはじめ、「season11」から3代目“相棒”として活躍する甲斐享役の成宮寛貴らが登壇した。

2008年公開の「相棒−劇場版−」では興収44.4億円、「相棒−劇場版II−警視庁占拠!特命係の一番長い夜」では興収31.8億円を記録するなど、スピンオフ映画も含めヒットを続けているシリーズ最新作の舞台は、東京から300キロ離れた絶海の孤島・鳳凰島。「男性が馬に蹴られ死亡した事故」という三面記事を発端に、元自衛隊員たちが共同生活を送るその島の実態を調査することとなった杉下と甲斐が、事件の真相とその裏に潜む謎の解明に向けて過酷な自然の中を奔走する。

「相棒」シリーズの世界観を確立したメイン監督であり、劇場版2作の演出も務めた和泉聖治監督は「昨日、完成しました。スケール感の大きい面白い作品になっています。今回は4Kで撮影してみようということで、密林でのシーンも安心して撮れました。今までの作品とは密度が違う、素晴らしい出来上がりです」と自負。

水谷豊は「いつか映画になればいいなと2002年に始まって、寺脇君が相棒だった1本目の映画が出来て夢が叶ったと思ったのですが、及川君になって2本目も出来て、今度は成宮君に代わって3本目が出来て感無量です。より社会派エンターテインメントになり、期待が大きくなっている分、プレッシャーも強くなるんじゃないかという思いもありましたが、逆に楽しくなっています」と語り、成宮寛貴は「ドラマもスケールが大きくて、これで一つ映画が出来るんじゃないかと思えるほどですが、映画では更なる展開と広がりがあって、陸・海・空、あらゆる乗り物でいろんな所へ行きます!特命係の2人については『ドラマの雰囲気と変わらずに行こう!』と豊さんが言って下さり、すごく落ち着いて臨めました」と明かした。

鳳凰島の民兵であり元陸上自衛隊員という特殊な役を演じた伊原剛志と釈由美子、そして民兵を支援する会社社長を演じた宅麻伸のゲスト出演陣3人は以前から「相棒」シリーズの大ファンだったということで、「『相棒』に出られるなんて夢のよう!」(伊原)、「とても光栄で、母からも『でかした!』と褒めてもらいました」(釈)、「大大大ファンで、映画に参加できてとても幸せでした」(宅麻)と興奮の様子。

梅雨時の約1ヶ月に及び、ジャングルや岩礁、断崖など孤島ならではのシチュエーションで撮影を敢行。水谷もスーツ姿でジャングルを走り回ったということだが、釈は民兵役ということもあり過酷を強いられたようで、「自分だけ唯一の女性だったので、多少は楽をさせてもらえるかと思ったのですが、容赦無くて・・・。年始に足を骨折して直ったばかりだったのですが、橋から飛び降りるシーンがあって、監督とは『無理です!出来ません!』『いや、出来る!』の繰り返しで。ジープで運転するシーンも『釈ちゃん、運転して!』って言われて、共演の皆さんを後ろに乗せているのに事故でも起こしたらどうしようと、初日からテンパッてました!」とまさにスパルタの嵐!

神戸尊役として再び登場する及川光博も、台本約15ページ分のセリフがあったそうで、「監督が『ワンカットで行こう!』って言うので、『オーイ!』って感じで(笑)。楽しむゆとりも無かった」と語ると、同じシーンに出演していた成宮は「こうやってNGを出せばいいんだと、すごく勉強になって。NGのリカバーが上手いんですよね」と先輩を褒めているのか、けなしているのか。和泉監督は「緊張感を持たせるためにぶっ通しでやったんですが、見事にやってくれました」とフォローし、及川も「珍しく脇汗かきました」と苦労をにじませた。

また、甲斐享の父親であり警視庁次長・甲斐峯秋を演じる石坂浩二は「『相棒』が何故これだけ受けているのかは、脚本と演出が優れ、ミステリーとして上等だから。今の時代を反映させながらも普遍的で、ドラマの再放送を見ても古くなく、今こそ突っ込まなければならない問題を描いている。今回の映画がヒットすれば、4も作られると思うので、期待しています」と、第4弾、第5弾へと期待を膨らませた。

公開情報 東映配給「相棒−劇場版III−」は2014年4月26日全国公開
公式サイト:http://www.aibou-movie.jp/

バックナンバー

ページのトップへ