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3年後の夏には実写化されるかも!?細田守監督最新作「バケモノの子」完成披露会見(2015.06.15)

「おおかみこどもの雨と雪」以来3年ぶりとなる細田守監督最新作「バケモノの子」の完成披露会見が6月15日(月)に行われ、細田監督をはじめ、声優を務めた役所広司、宮崎あおい、染谷将太、広瀬すず、リリー・フランキー、大泉洋が登壇。細田監督は「考えうる限りのすごいスタッフとキャストを揃えて夏休みの映画を作ることができ、幸せを改めて噛み締めています」と感慨深げに挨拶し、“渋天街”で一二を争う最強のバケモノ、熊徹を演じた役所は「一生懸命挑戦しました。夏休みに親子で楽しめる映画ができたと思います」と誇らしげに語った。

本作は、バケモノの世界“渋天街”に迷い込んでしまったひとりぼっちの少年・九太が、同じくひとりぼっちのバケモノ・熊徹の弟子となり、奇妙な共同生活と修行の日々を重ねながら共に成長していく姿を描き出す“新冒険活劇”。渋谷が作品の舞台になっていることについて監督は、「いろんな人が集まり、この10年、20年、すさまじいバイタリティとパワーを感じられる場所だと思っていたので、バケモノが表裏一体となって住む世界としてリンクするんじゃないかと感じました」とコメント。

また、「時をかける少女」、「サマーウォーズ」、「おおかみこどもの雨と雪」、そして今回の「バケモノの子」とメインポスターに必ず入道雲が描かれてきた理由について、「入道雲は小さい雲がモクモクと成長していったもので、僕の映画でも主人公たちが一歩を踏み出し、成長していく姿を描いているので、その姿を象徴的に入道雲に託しているんです」と明かした。

3年ごと夏に作品を発表していることについては、「夏休みの映画鑑賞は子供たちにとって思い出の一つになる重要な出来事で、僕自身も名作たちに夏を彩ってもらってきたので、恩返しをしなければという思いがあります」と語り、「宮崎駿監督は子供の頃から憧れの監督であり、夏休みの名作の何本かも宮崎さんの作品です。86年の夏に『天空の城ラピュタ』を観たことも、自分にとっては大切な思い出の一つになっています」と先輩監督へ敬意を示した。

細田監督作品に初参加となった役所は「自分の顔が出てこないから気楽に観れるかと思ったんですが、映画が始まると『熊徹はちゃんとセリフが言えているかな』とラストまでドキドキしてしまい、初めての体験をしました」と語り、「おおかみこどもの雨と雪」に続いて細田作品に参加した宮崎は「私は声だけの方が緊張するので、途中から染谷君に交代してからはリラックスして観られました」とコメント。これに対して染谷は「少年期までは安心して観ていたんですが、声代わりしてからは不安でした」と、それぞれ少年期と青年期の九太を演じていることから、互いのパートを楽しんで鑑賞した様子。

熊徹の悪友・多々良を演じた大泉は「サルのバケモノなんですが、似ていて不思議だなと思っていたら、まず、サルに似ているということで私がキャスティングされたらしいんですね(笑)。でもどえらい魅力的な役で、サルに似ていて良かったなと思っています」と語り、同じく熊徹の悪友・百秋坊を演じたリリー・フランキーは「ブタの役なんですが痩せていて、いつもどおりでいいのかなと。普段、東京に住んでいてもわからない渋谷の魅力を感じました。きっと海外や地方の人たちは渋谷のスクランブル交差点に来たら『バケモノの子のあそこだ!』と思えるんじゃないかと思います」と明かした。

声優初挑戦となった広瀬は「普段は緊張することがないんですが、アフレコの時には、3年間お仕事をしてきた中で一番緊張しました。演じた楓は人間味のある役柄で、九太と仲良くなるんですが、観て下さる方が現実の渋谷で起きる非現実的な出来事を、楓を通して体感してもらえたらと思います」とコメント。

また、大泉は「アニメならではのスケール感なんですが、最終的にはこのメンバーで実写化したいです!僕とリリーさんは耳と鼻を付ければ何とかなるんで。役所さんはアクションが大変かとは思うんですが・・・」と思わぬ提案をし、監督が「すごい光栄です」と返すと、「じゃあ、3年後の夏休みは実写で!」と勝手に実写化を決めてしまった。

なお、本作は仏大手映画会社ゴーモンとフランス配給及び海外セールス(アジアを除く)で提携しており、現時点で36の国と地域での公開が決定(最終的には90の国と地域で配給される見込み)。フランスには熱心な細田監督ファンが多く、「おおかみこどもの雨と雪」も22万人を動員するなどヒットしたことから、既に2016年1月13日の公開日も決まっており、前作の4倍となる200スクリーン以上で公開される。

公開情報 東宝配給「バケモノの子」は2015年7月11日(土)から全国公開
公式サイト:http://www.bakemono-no-ko.jp/

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