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オスカー女優のブリー・ラーソンと天才子役のジェイコブ・トレンブレイ来日!「ルーム」記者会見(2016.03.22)

7年間に亘り“部屋”に監禁された女性と、そこで生まれた息子の脱出劇と、その先の2人の驚愕の運命を描き出した「ルーム」で本年度アカデミー賞主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンと、息子役を演じたジェイコブ・トレンブレイが来日し、3月22日(火)に記者会見を行った。天才子役として注目されるジェイコブは、撮影で大変だったことを振り返り、「8歳だったけど5歳の役を演じなきゃならなくて、3歳も若くならなきゃならなかったんだ。アクティブでハッピーな子として5歳に戻ることが一番大変だったかな」と言って会場を沸かせた。

本作は、世界的ベストセラーとなり、英国で最も権威ある文学賞「ブッカー賞」の最終候補作にもなったエマ・ドナヒューの「部屋」を、レニー・アブラハムソン監督が映画化。昨年の「トロント国際映画祭」で観客賞(最高賞)を受賞し、その後も連日のように栄誉ある賞を獲得、アカデミー賞では作品賞をはじめ主要4部門でノミネートを果たすなど話題となっている。

ジェイコブ同様、6歳から女優のキャリアをスタートさせたブリーは「自分で選択したことですし、演技への情熱がありました。演技というものが、いかに感情の色彩を表現するか知っていたし、ジェイコブもクリエイティブな力を持っていて、その表現力を皆でサポートしたいと思いました」とコメント。

役作りについては「“ママ”という人物は今までの私の人生に準えることができないキャラクターだったので、準備に8ヶ月をかけて、こういう状況に置かれた女性の肉体や精神にどんな影響が及ぼされるのかを探り、親でありながら性的虐待を受けているという複雑なサバイバーの気持ちに真摯に向き合って、表現しようと思いました」と明かした。

オスカーを受賞した瞬間は頭が真っ白だったそうで、「階段をどうやって上がって、どんなスピーチをしたかも覚えていないくらいです。だからこそ準備していた言葉ではなく、心からの気持ちや感謝が伝えられたのではないかと思っています」と語り、オスカー像はどこにあるのか聞かれると、「受賞後はベトナムで『キング・コング』の撮影をしていたので、あの夜以来オスカーには会っていません。家で待っていてくれるんじゃないかな」と笑った。

ブリーと共にアカデミー賞に参加したジェイコブは「X‐BOXで遊んでいる時よりも楽しかったよ!だって、ゲームをしている時は集中して座っていなくちゃならないでしょ。いろんな人が受賞していくのを見ているのは楽しかったし、特にブリーが受賞したのは一番お気に入りの瞬間だよ!」とブリーを称えた。そんなジェイコブを嬉しそうに見つめるブリーは、まさに母の顔。時々、マイクを離して喋ってしまうジェイコブを常に気にかけていた。

また、本作についてブリーは「観客は最初、2人の奇妙な状況をオブザーバーのように観ていくかと思いますが、そのうち自分たちの人生に近いと感じ始めると思います。人が成長し、困難を乗り越えて、その先に踏み出していくという、ひとつのサイクルが描かれているんです。映画でも部屋にある様々なものに『ハロー』と言っているところから始まり、そこを去る時に『バイバイ』と言う。『さようなら』は新しい人生への『こんにちは』でもあり、このサイクルを私は気に入っています」と明かした。

来日を楽しみにしていたというブリーは「桜の季節に行けたらと思っていたので、ちょうど開花の時期と重なって本当に嬉しいわ。桜をテーマにした飲み物とか、いろいろあるから全部チェックしているのよ」と語った。ジェイコブは母親から日本の楽曲をいくつかピックアップしてもらい、飛行機の中でずっと聴いてきたそう。中でも星野源の曲が気に入ったそうで、インスタグラムでも星野の「SUN」に乗せて動画を投稿したばかりということで、日本を満喫しているようだ。

公開情報 ギャガ配給「ルーム」は2016年4月8日(金)からTOHOシネマズ新宿、TOHOシネマズシャンテ他全国公開
公式サイト:http://gaga.ne.jp/room/

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