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4歳のお兄ちゃんと未来から来た妹の冒険!細田守監督最新作「未来のミライ」製作発表会見(2017.12.13)

「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」と家族を題材にオリジナルアニメを近年作り続けている細田守監督による最新作「未来のミライ」の製作発表会見が12月13日(水)に行われ、細田監督とスタジオ地図の齋藤優一郎プロデューサーが登壇した。細田監督は新作について「一言で言うと、4歳の男の子に妹ができて、その子に両親の愛情を奪われたことで、愛を求めてさすらい、旅立つ物語です」と説明し、この日解禁された特報映像でも、甘えん坊の男の子“くんちゃん”と未来からやってきた妹“ミライちゃん”の姿が映し出されている。

「バケモノの子」製作時には自身に息子が生まれたことで「父と子の物語を描こうと思った」と明かしていた細田監督だが、現在は5歳になった男の子ともうすぐ2歳になる女の子の父親ということで、「妹ができて世界が広がった息子の姿を通じて、世の中を新鮮な目で見られるようになった気がしました。2人が純粋に愛情を求める姿を見て、芳醇で良いモノがこの世界には溢れている、それを描くことで世界の広がりを皆さんと共有できたらと思いました。子どもたちの面白さをダイナミックに描き、バイタリティ溢れる姿を見ることで、みんなで元気になれればいい」と製作の経緯を説明。

また、「生まれたばかりの娘も上の子も含め、子育ては大変だけど、喜びでもあり、あっと言う間に大きくなって巣立っていってしまうのだろうと思うと、じっくり子育ての苦労を味わおうと感じました。下の子も今は赤ちゃんだけど、中高生になったらどうなるのだろう?と思い、上の子も夢の中で大きくなった妹に会ったと信憑性のない話をしたりしていて、そういうことが主な発想のきっかけになりました」と語った。

さらに監督は4歳の男の子を主人公にしたことについて、「この年齢の男の子が主人公の映画はあまり無く、『クレヨンしんちゃん』のしんちゃんは5歳、『となりのトトロ』のメイちゃんは4歳だそうですが、女の子。4歳と5歳では全然違うんです。5歳になると『ウンコ』とか言い出して(笑)、しんちゃんが何故5歳なのかわかりました。ギリギリのところで品の良い、ご家族で観られる内容になっていると思います。4歳の男の子の挙動の面白さやガンコさ、面倒臭さなどもひっくるめて、一緒にいられる喜びを描きたかった」と明かした。

「未来のミライ」というタイトルに込めた想いについては「未来から来たミライちゃんという意味でもあるし、ミライちゃんそのものでもあるし、未来のその先の未来とも捉えられるし、『未来のミライ』とは何なのか?という問いかけにもなるし、いろんな意味が込められています。僕たちがかつて思っていた未来とも今は違ってきている。どう子どもたちが大人になっていくのか興味深いと思っています」とコメント。

兄妹の冒険物語ということだが、内容については「家族の歴史を巡る冒険です。自分自身を探す旅であり、わからないことを開拓していく物語です。お母さんは最初からお母さんだったわけではないといったことを探る冒険になると思っています」と語り、これまでポスタービジュアルは“仁王立ち”スタイルが続いてきたが、「今回はダイナミックな絵にしたくて、子どもたちが何かを飛び越えていくような、兄妹の絆や子ども自体が未来そのものと感じてもらえるようなポスターにしたかった」と青空に浮かぶ2人の姿を説明した。

公開日は既に来年7月20日と決定していることについて齋藤プロデューサーは「子どもたちにとっては夏休みの始まりで、これからどんな楽しいことをしようかという気運が高まっている時なので、子どもから大人まで楽しめるアニメーションとして、いい形で出したいと思いました。公開規模は『バケモノの子』の458スクリーンと同等かそれ以上の予定です。今回は上映時間が100分を切るかもしれませんが、より純度が高く、想いや表現が凝縮された作品になっているので、監督も高みを目指しているところです」と語った。

最後に監督は「4歳の男の子を主人公にするのは、いろんなチャレンジが必要で、大変ではありますが、スタッフと一つ、一つ乗り越えているところです。これが形になった時には、面白く、見ごたえのあるものになるという気配がしています。何より現場が面白がって作っているのがいい!そういった状況も含めて良い映画になるだろうと思っているので、期待して観ていただければと思います」と締めくくった。

公開情報 東宝配給「未来のミライ」2018年7月20日全国公開
公式サイト:http://mirai-no-mirai.jp/

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