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オープニングはロウ・イエ監督最新作「シャドウプレイ」に決定!「第20回東京フィルメックス」ラインナップ発表会見(2019.10.10)

11月23日から12月1日まで有楽町朝日ホールをメイン会場に開催される「第20回東京フィルメックス」のラインナップ発表会見が10月10日(木)に行われ、市山尚三ディレクターが概要を発表し、コンペティション部門で上映される「静かな雨」の中川龍太郎監督、「つつんで、ひらいて」の広瀬奈々子監督も登壇した。オープニング作品はロウ・イエ監督がスタイリッシュな映像で描くミステリー「シャドウプレイ」、クロージング作品はウェイン・ワン監督が韓国系アメリカ人の家族を描く新たな傑作「カミング・ホーム・アゲイン」に決定した。

本年度は映画の制作・配給を行うシマフィルムが特別協賛を行うこととなり、同社の田中誠一氏は「映画祭のスポンサーを務めるのは初めてとなりますが、フィルメックスには恩義があり、我々が制作した『ニワトリはハダシだ』などを上映していただき、勇気をいただいてきました。フィルメックスの存在により、これからも若い映画人に活動を続けていってもらいたいですし、今回の映画祭でも新しい映画の潮流が見られると思うので、どうぞ宜しくお願いします」と挨拶した。

コンペティション部門は10作品が選出されており、審査員にはベーナズ・ジャファリ氏(イラン/女優)、シュウ・ケイ氏(香港/映画監督・脚本家・プロデューサー)、操上和美氏(日本/写真家)が決定。他2名については追って公式サイトで発表される。仲野太賀、衛藤美彩W主演作「静かな雨」の中川龍太郎監督は「普通のメロドラマにとどまらず、生きづらい現代で、どう誠実に生きるかを描いています。音楽は細田守監督作品などを手掛けている高木正勝さんにお願いし、独特な世界観を是非、観ていただきたいです」とアピール。

また、ブックデザインの第一人者・菊地信義氏に迫るドキュメンタリー「つつんで、ひらいて」の広瀬奈々子監督は「昨年の『夜明け』に続き2回連続で呼んでいただき光栄です。菊地さんは1万5000冊以上の本の装丁を手掛けてこられて、デザインの現場はパソコンが主流になっている今も、手で紙を切って貼ってという作業をされていて、稀有な姿が見られます」と明かした。両者とも釜山国際映画祭から戻ってきたばかりということだが、緊迫している日韓関係を感じることなく、温かく迎えられたことも笑顔で明かした。

特集上映では、今年でデビュー30周年を迎える阪本順治監督の作品をラインナップ。「鉄拳」、「ビリケン」、「KT」の他1作品の上映を予定しており、映画祭会期に先行して、10月20日に閉館する有楽町スバル座でも上映を行っている。また、節目の20回を記念し、歴代受賞作の人気投票を実施した結果、1位「SPL〈殺破狼〉」、2位「ふゆの獣」、3位「天使の眼、野獣の街」、4位「息もできない」、5位「ふたりの人魚」が上位作品となり、この中から権利問題などをクリアした「ふたりの人魚」、「息もできない」、「ふゆの獣」の3作品が上映される。

なお、前売券がセブンチケット及びTOHOシネマズの「vit(R)」及びTOHOシネマズ日比谷のチケットカウンターで11月3日(日・祝)から販売開始される。今年も25歳以下を対象とした「U-25割」を実施する。

開催情報 2019年11月23日(土)〜12月1日(日)まで有楽町朝日ホール(メイン会場)、TOHOシネマズ日比谷(レイトショー会場)で開催
公式サイト:https://filmex.jp/2019/

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