2021年7月期にTBS日曜劇場で放送された人気ドラマのその後を描く｢劇場版 TOKYO MER〜走る緊急救命室〜｣の完成報告会見が、映画の舞台にもなった横浜・みなとみらいで行われた。主演の鈴木亮平をはじめ、賀来賢人、中条あやみ、要潤、石田ゆり子がドラマ版に引き続きメガホンをとった松木彩監督と共に登壇。チーフドクター・喜多見役の鈴木は｢絶対に映画館で観てほしい作品が出来ました！ちょうどこのメンバーと1年前、熱く撮影していたこの地で、映画の完成を報告できて非常に嬉しいです｣と挨拶した。

オペ室を搭載した大型車両（ERカー）で事故や災害の現場に駆け付け、死者を一人も出さない｣という使命の下、自らの危機を顧みず患者のために戦う医療チーム“TOKYO MER”｡劇場版では横浜・みなとみらいを舞台に、ランドマークタワーで発生した爆発事故の現場に駆け付けた“TOKYO MER”チームが、厚生労働大臣が新設した冷徹なエリート集団“YOKOHAMA MER”と真逆の信念を激突させる。また、“TOKYO MER”の研修医・潮見役としてジェシー（SixTONES）、対立する“YOKOHAMA MER”のチーフドクター・鴨居役として杏が新たに参加している。

賀来は｢ドラマシリーズの時から濃い現場で、いい意味で今までで一番大変でした。沢山の方々に観ていただけたからこそ映画になったと思うので、その魅力を伝えたいです｣とし、中条も｢比奈としても私自身としても成長させていただいた現場で、熱い思いをもって日々戦ってらっしゃる皆さんに届いたら嬉しい｣と笑顔。また、要は｢ドラマをご覧になっていた方はわかると思いますが、テレビサイズを超えたスケールで、今回は映画サイズを超えた映画になっています！｣と熱くアピールし、石田は｢普段は感想を言わない人からも声をかけていただき、沢山の方がこの作品を愛して下さっていることを感じました｣とコメント。

ドラマ撮影中に劇場版の製作が決定し、鈴木は何故か｢騙されないぞ！｣と思ったそうで、｢俳優にとって続編が出来るというのはこれ以上ない幸せで、『やっぱりやめました』と言われた時のために、そういう気持ちでいました｣と明かし、賀来も｢最初は連ドラなのか、スペシャルなのか、情報が錯綜していて、ドラマでやり切った感もあったので、これを超えるエネルギーをどうやって出そうかとドキドキでした｣とし、中条も｢周りの方からも『絶対、映画になるでしょ！』と言われていたので心構えはしていましたが、それだけ期待されているんだと実感しました｣と反響に驚いた様子。

鈴木は｢日々頑張っている人たちを称えるドラマにしたいという思いがあったので、久々に家族で楽しめるドラマだったと言われ、医療従事者の方々も観て下さり、皆さんに明日も頑張ろうと思っていただけたことに感動しました｣とコメント。但し、撮影はかなり過酷だったようで、要は｢非常階段の上り下りを400往復くらい？させられて、真夏にクーラーもなく、目の前は火が燃えていて拷問でした｣と暴露し、賀来も｢僕はテントの中で指揮を執るシーンがホントに暑くて、待機場所は車なんですが、車内も52度とかでした｣と逃げ場が無かったようだ。

それでも鈴木が｢僕は大変なのが好きなので｣と言うと、中条も賀来も｢そうなんですよ！｣｢ちょっとおかしい！｣と口を揃え、｢階段でいろんな方々を抱えて降りるうちに、背中全体が攣って痛いんですけど、落とすわけにはいかないし、喜多見もこういう感じだよな！MERはコレだぜ！って感じで、ありがとうございました！監督！｣とマゾぶりを披露。松木監督は苦笑いしつつも｢亮平さんが『こんなもん？』みたいに焚きつけてくるので、そこは共犯だと思っていただけたら。今回は実在する地名や場所を使わせていただき、横浜の皆さんもエキストラで参加して下さったので、その場所ならではのリアルさを出せたと思うので注目して欲しいです｣と明かした。

また、劇場版公開前の4月16日（日）には新作スペシャルドラマ｢隅田川ミッション｣が放送されることも決定し、監督は｢水の上ということもあり、今回が一番大変だと思うくらいでした｣とし、鈴木も｢屋形船が燃えながら隅田川を漂っていたり、ウォーターフロントの美しい景色と事故の対比がドラマ版にも無かったスケールで描かれているので、楽しみにして欲しい｣とアピール。そして劇場版については｢ゴールデンウィークにご家族で観ていただきたいですし、日々、誰かのために生きている皆さんに捧げる作品になっているので、映画館を出て、また明日も頑張ろうという気持ちを持っていただけたら｣と締めくくった。